インタビューの席につくや、『女性セブン』最新号を手にページを追う菅田将暉(23才)。実は週刊誌をよく読むという。
「この仕事をしていると、浮世離れしているのではと思うことがあるので」
今年はなんと9本の映画に出演。それだけでなく、ドラマやCMなど、映画館でもテレビでも彼を見ない日はない。天真爛漫な鬼ちゃん、ヒロインを一途に思う青年、誰彼かまわず暴力を振るうヤンキー…。どんな役をやってもぴったりハマる。映画『二重生活』では、卒論のために尾行する主人公・珠(門脇麦)の恋人役を演じている。
「尾行した経験はないですけど、私生活を見てみたくなる人っていますよね。例えば、バスで偶然隣り合わせになった人のことを、“この人すごい面白そうだな”とか“すごく美人”と思うと、その人が先に降りちゃったときにさみしくなったりする。もしかしたら自分も誰かを追いかけちゃう可能性があるかもしれません」
若手No.1との呼び声も高く、プライベートでは追われることも多いが、すべてお見通し。
「これまで何度か週刊誌に載せていただいてますけど、全部気づいてますよ(笑い)。空気や目線、気配でわかります。でも、やましいことをしているわけじゃない。普通に洋服を買ったり、ご飯を食べたり。そんな様を撮られても別にいいかって」
というので、本誌記者は思いきって噂になっている二階堂ふみについて聞いてみた。すると、言葉を濁すことなく、まっすぐにこちらを見て続けた。
「ぼくは男女の友情は完全に否定派なんです、いまだに。だけど彼女に関しては、目的が違うというんでしょうか。“ぼくらの世代がどんどん面白いことをしかけていかなきゃ”という思いを共有できる数少ない仲間。感性だったり、物作りだったり、いろいろな企みを一緒にやっているんです。
つきあっていないから、そうとしか言えないんですが、否定の証明って難しいし、しつこく“違います”って言うのも変だし…。ただそれによって、友人関係を邪魔されるのも、離れるのも嫌。それがぼくらの生き方なんです。そんな感じでしょうか」
熱愛騒動も客観的に受け止める菅田は、やっぱりこれまでのスターとはひと味も、ふた味も違う。そんな彼に、最近はどんな「○○な生活」か聞くと…。
「すごくエモーショナルな生活ですね。この前もダウンタウンさんにお会いしまして」
すかさず泣いていたことをツッコむと、「あんなことテレビでやることじゃないんですけど」と苦笑い。そして「本当に幸せな時間でした」と目を細めた。そんな彼は、やっぱり人の視線を追わせる。追わずにはいられないとの思いにさせる。
撮影■木村直軌
※女性セブン2016年7月14日号