放送作家でコラムニストの山田美保子氏が独自の視点で最新芸能ニュースを深掘りする連載「芸能耳年増」。今回は、TBSに17年ぶりに復帰すると噂の雨宮塔子待望論を展開。
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元TBSアナウンサーで現在フリーの雨宮塔子が“古巣”の報道番組『NEWS23』でキャスターを務めるという報道があった。
『NEWS23』といえば、元NHKアナウンサーの膳場貴子が長年メインキャスターをつとめていたが、彼女の産休で“降板”報道が出て、膳場本人がそれを否定。マタハラ騒動になりかねなかったことは記憶に新しい。
その後、キャスターを巡っての騒動がもう一つあった。今年4月から同局の小林悠アナがメインキャスターとして加入予定だったのだが、小林アナは同3月、体調不良を理由に突然退社してしまったのだ。『NEWS23』のキャスターを担当するのが夢だったとも聞いていたし、同局としては、やっと自局のアナウンサーをメインに据えられる=経費の削減にもなる=と喜んでいたのだが…。
果たして、代わりに駒田健吾アナと皆川玲奈アナがサポートメンバーとして加わることとなったが、2人揃っても小林アナの華やかさと実力をカバーするまでには至らなかった。
小林悠は、お茶ノ水女子大卒の才媛で、在学中から、あのセント・フォースに所属。タレント活動をしていた。
TBS入社後は、『朝ズバッ』で、みのもんたに鍛えられ、その後は、『Nスタ』にもレギュラー出演。同社の“報道の顔”となりつつあったうえ、おじさまウケするルックスは、『NEWS23』にはピッタリだったと思われた。なのに突然の退社。同局ではその頃から、後任探しをしていたと思われる。
というのも、現在、『NEWS23』のメインは元朝日新聞社特別編集委員の星浩氏が務めているのだが、ライバル局の『NEWS ZERO』(日本テレビ系)に比べると視聴率が半分ほどの4〜5%台で推移(ビデオリサーチ・関東地区)。そこで、高い知名度と実力、さらに40代、50代の視聴者に高い人気の雨宮塔子に白羽の矢が立ったというワケだ。
通常なら10月の改変期からの登板だが、前倒しされる可能性も出てきているという。実現すれば、雨宮の同局出演は、実に17年ぶりだそうだ。
実は2か月ほど前、同局の別枠の企画ミーティングで「雨宮塔子」の名前を聞いた。ある男性スタッフから「TBSを辞めた女子アナで、三雲孝江さんよりもう少し若い人で、山田さんがいいと思う人って誰ですか?」と聞かれたのである。
彼が求めているタイプは「三雲さん」で、よ〜くわかった。現在、『ひるおび』でコメンテーターをつとめている三雲さんは、同局の人気アナウンサーだった。同期は吉川美代子さんと浅井栄子さん。吉川さんはラジオや報道番組からオファーがあり、浅井さんはお昼の帯番組で愛川欽也に面白がられた。