国内

「舛添要一氏はモラル・リーダーシップの対極人物」と落合氏

舛添氏はカネで辞任に追い込まれた 共同通信社

 参院選や東京都知事選が迫っているが、「永田町はインモラル議員たちの巣窟になってしまった」と指摘するのは、ジャーナリストの落合信彦氏だ。「インモラル=モラルがない」だが、これはジョン・F・ケネディの弟、ロバート(ボビー)・ケネディが1968年3月に行った大統領選出馬宣言において、大切なのは「モラル・リーダーシップ(道義的指導力)」であると主張したことの真逆だ。なぜ落合氏は日本の政治家にモラルがないと考えるのか。

 * * *
 安倍政権が発足して3年半。果たして政府は、この期間にどんな成果をあげただろうか。3月に施行された「安保法制」を思い起こす読者もいるかもしれない。しかし、多くの国民が悩み苦しんでいる経済はどうなったか。

「アベノミクス」と自らの名前を看板にしてぶちあげた経済政策は、ことごとく失敗に終わった。株価こそ政権発足時よりは上昇したが、実質賃金はさっぱり上がらず、国民は消費増税と高騰する物価に苦しめられている。

 個人消費で見るともっと明らかで、政権発足時の2012年は308兆円だったが、2015年は306.5兆円に減った(実質GDPベース)。この点だけ見ても、アベノミクスは消費を冷え込ませたわけで、国民を幸福にしたとは到底言えるものではない。

 アベノミクスの最初の3本の矢は「大胆な金融政策」「機動的な財政政策」「民間投資を喚起する成長戦略」だったが、それらの矢は3本まとめて折れてしまった。

 円安誘導しようとした金融緩和政策は失敗し、「マイナス金利」という劇薬まで投入したが、副作用だけが出る始末。機動的な財政政策は言い換えれば「バラ撒き」だったが、効果すら検証されていない。3番目の成長戦略は、影も形もない。

 参院選を控えた6月1日に会見した安倍は「アベノミクスのエンジンを最大限にふかす」と再度強調した。だが、結局やっていることはかつての「コンクリートへのバラ撒き」から「社会保障のバラ撒き」に衣替えしただけのことだ。

関連記事

トピックス

沖縄を訪問された愛子さま(2025年6月、沖縄県・那覇市。撮影/JMPA)
天皇ご一家が“因縁の地”沖縄をご訪問、現地は盛大な歓迎ムード “平和への思い”を継承する存在としての愛子さまへの大きな期待 
女性セブン
TBS田村真子アナウンサー
【インタビュー】TBS田村真子アナウンサーが明かす『ラヴィット!』放送1000回で流した涙の理由 「最近、肩の荷が下りた」「お姉さんでいなきゃと意識しています」
NEWSポストセブン
「ONK座談会」2002年開催時(撮影/山崎力夫)
《追悼・長嶋茂雄さん》「王・長嶋・金田座談会」を再録 2000年の夢のON対決にミスターが漏らした「ボクはもう御免。ノーサンキューだね。2度とやりたくありません」の真意
週刊ポスト
「寂しい見た目」の給食に批判が殺到(X /時事通信フォト)
《中国でもヤバい給食に批判殺到》ラー油かけご飯、唐揚げ1つ、「ご飯にたまご焼きだけ」と炎上した天津丼…日本・中国で相次ぐ貧相給食の背景にある“事情の違い”
NEWSポストセブン
ブラジルを公式訪問している佳子さま(写真/アフロ)
佳子さま、外交関係樹立130周年のブラジルを公式訪問 子供たちと笑顔でハイタッチ、花柄のドレス姿も 
女性セブン
来来亭・浜松幸店の店主が異物混入の詳細を明かした(右は来来亭公式Xより)
《“ウジ虫混入ラーメン”が物議の来来亭》店主が明かした“当日の対応”「店舗内の目視では、虫は確認できなかった」「すぐにラーメンと餃子を作り直して」
NEWSポストセブン
家出した中学生を自宅に住まわせ売春させたとして逮捕された三ノ輪勝容疑者(左はInstagramより)
《顔面タトゥーの男が中学生売春》「地元の警察でも有名だと…」自称暴力団・三ノ輪勝容疑者(33)の“意外な素顔”と近隣住民が耳にしていた「若い女性の声」
NEWSポストセブン
田中真一さんと真美子さん(左/リコーブラックラムズ東京の公式サイトより、右/レッドウェーブ公式サイトより)
《真美子さんとの約束》大谷翔平の義兄がラグビーチームを退団していた! 過去に大怪我も現役続行にこだわる「妹との共通点」
NEWSポストセブン
異物混入が発覚した来来亭(HP/Xより)
《「来来亭」の“ウジムシ混入ラーメン”動画が物議》本部が「他の客のラーメンへの混入」に公式回答「(動画の)お客様以外からのお問い合わせはございません」
NEWSポストセブン
金スマ放送終了に伴いひとり農業生活も引退へ(常陸大宮市のX、TBS公式サイトより)
《金スマ『ひとり農業』ロケ地が耕作放棄地に…》名物ディレクター・ヘルムート氏が畑の所有者に「農地はお返しします」
NEWSポストセブン
6月9日付けで「研音」所属となった俳優・宮野真守(41)。突然の発表はファンにとっても青天の霹靂だった(時事通信フォトより)
《電撃退団の舞台裏》「2029年までスケジュールが埋まっていた」声優・宮野真守が「研音」へ“スピード移籍”した背景と、研音俳優・福士蒼汰との“ただならぬ関係”
NEWSポストセブン
清原和博氏は長嶋さんの逝去の翌日、都内のビル街にいた
《長嶋茂雄さん逝去》短パン・サンダル姿、ふくらはぎには…清原和博が翌日に見せた「寂しさを湛えた表情」 “肉体改造”などの批判を庇ったミスターからの「激励の言葉」
NEWSポストセブン