菌が繁殖しやすい夏になると心配になってくるのが食中毒だ。予防のためにまず重要なのが、菌を食材や食器に“つけない“こと。そのためには、調理をする前に十分に手洗いをすること、そして調理器具をしっかり洗うことなどが、必要となってくる。
そして、食中毒の予防として“つけない”と同様に大切なのが、食材に付着した菌を加熱して“やっつける”ことだ。日本食品衛生協会の栗田滋通さんが解説する。
「肉は中心部の色が変わるまで加熱すること。特に夏は、肉の生焼けは×。魚は一尾または切り身なら、表面を丁寧に洗ってから加熱します。サラダなど、生で食べることの多い野菜は、洗っても菌が取れないため、できれば火を通してから食べて。実はO157の原因食材はサラダのケースが多いんです」
土中にも多くの細菌が存在しているので、新鮮だからと、土つきの野菜を野菜室などで保存するのは御法度。土が冷蔵庫内に落ちたら拭き取ってからアルコールなどで消毒を。
「特に、食中毒にかかると重症化しやすいお子さんのお弁当には生野菜を控えましょう。ミニトマトなどを入れるなら、ヘタを取り、しっかり洗ってからラップでくるんで入れるなどの工夫を」(栗田さん)
※女性セブン2016年7月14日号