国や時代にかかわらず、約1割が左利きなのだという。とはいえ9割が右利きなのだから、自然と世間では右利き用の道具が多くなり、左利きの人はつらい思いをすることも少なくないという。『悲しくも笑える左利きの人々』(KADOKAWA/中経出版)著者で、自身も左利きだった渡瀬けんさんに、世間でいかに右利き用の道具が多いかを語ってもらった。
■はさみ
子供のころ、はさみは切れにくいものだと思っていたんです。ある時、右手で持って切ったら、切れ味の鋭さにびっくりしました。
■定規
定規は左側に0があるので、左から右に線を引きますよね。でも左利きは、右から左へ引くんです。だから、5cm引きたいなら「10−5」など、頭で引き算をしながら線を引く必要があってめんどうくさいんです。
■包丁
左手で切ろうとすると滑ります。特にキャベツの千切りは、強くそう感じますね。バターナイフにもいえます。
■おたま
片側が注ぎやすいように細くなっています。左手で持つと、太いほうで注がないといけないから、非常にやりにくい。
■トランプ
数字のマークは左上と右下にあります。例えば、ババ抜きをするとき、左手で持って、扇形に広げますよね。ズラッと左上に数字が見えるので一目でわかる。これが、左利きの人がトランプを右手に持って広げると、数字が隠れてしまう。
■パソコンのマウス
初期設定が右利き用になっていますし、パソコンの右に置きますよね。
※女性セブン2016年7月14日号