夏を目前に、ゴキブリがにわかに動き出した…。実はゴキブリは、気温15℃を超え、暖かくなると活動が活発化する。また卵が孵化するのもこの頃。7月に入り気温もぐんぐん上昇している中、さらにその「奴ら」を見るようになった人もいるだろう。ゴキブリ対策に効果的な方法とはなんだろうか?
有効な方法は、殺虫スプレーをかけること。ライオン薬品第2研究所の児玉達治さんは、その威力についてこう語る。
「殺虫スプレーの有効成分には、気絶させるなどして、動きを止める薬剤と殺す薬剤の2種類が含まれています」
両方の成分をしっかり効かせるには、用法・用量通りに使うことが大切。しかし、素早く逃げ回るので、確実にヒットさせるのは難しい。その場合、他のタイプの殺虫剤と併用するのがおすすめだ。
「ゴキブリは触角をなめて身づくろいをする習性があります。奴らが通りそうなところに『まちぶせ』タイプのスプレーをかけておけば、そこを通った時に殺虫成分が触角や足につきます。あとで体をなめた時、有効成分が効いて退治できます」(児玉さん)
大量に発生してきりがない場合は、家中に殺虫成分を行き渡らせられるくん煙や霧タイプの殺虫剤が手っ取り早く、確実だ。なかには、こんな恐怖体験もあるので注意をしよう。
「夏、凍らせて退治するタイプのスプレーを使った時のこと。動きが止まったので安心し、夫が帰ってきたら捨ててもらおうとそのまま放置していたら、噴きつける量が少なかったのか、氷が溶けて復活。逃がしてしまいました!」(32才・事務職)
続いての有効な方法は、粘着シートでくっつけること。ゴキブリ研究の第一人者・青木皐さんはその効果をこう語る。
「夜、私たちが寝ている間に『住』ポイントを中心に、粘着シートタイプの駆除シートを何十個も置いておくと、ゴキブリが多い家では結構引っかかります」
粘着シートは使い回しができるが、卵がついている場合は、孵化する前に捨てること。なかには、こんなもので代用したという声も。
「『G』が出没した際、近くにあったのが、カーペット掃除用のコロコロだったので、とっさに上からペタッと。さらに殺虫剤でとどめを刺し、撃退に成功」
(38才・主婦)
一方で絶対にやってはいけないのが、「無視する」こと。
あの気持ち悪い物体とは戦いたくないと、見て見ぬふりをする人もいるだろう。しかし、この行為は「『子孫を増やしてください』と歓迎しているようなもの。家がゴキブリ館と化すのも時間の問題です」(青木さん)。夫か隣人に頼むなりして必ず退治を。
※女性セブン2016年7月21日号