リオ五輪でメダル獲得が期待されているバレーボール女子日本代表に、不安材料が持ち上がっている。
絶対的エースで主将を務める木村沙織(29、東レ)が、5月のリオ五輪世界最終予選で負傷した右手小指の回復が遅れているため、五輪初戦となる8月6日の韓国戦を欠場する可能性があると、眞鍋政義監督が示唆したのだ。スポーツライターの中西美雁氏がいう。
「単なる突き指なら1か月程度で回復するはず。8月の初戦に間に合わないとなると、よほど重傷なのではないでしょうか。関係者に木村選手の症状を取材しても、聞こえるのは『五輪に間に合えばいい』という声ばかり。具体的な回復具合は伝わってきません」
今回の報道を受けて、サポーターからは骨折を心配する声も上がっている。日本バレーボール協会は、「精密検査をしましたが、骨折ではありません」というが、では、なぜ完治に3か月も要するのか。
そこで考えられるのが、眞鍋政義監督による陽動作戦だ。前出の中西氏がいう。
「眞鍋監督は銅メダルを獲得した前回のロンドン五輪では、予選と本戦で選手の背番号を変更して相手国を攪乱しました。さらに、“選手全員の髪型を同じにすれば、もっと攪乱できる”という仰天プランも考えていたそうです。これは選手の反対にあって実現しませんでしたが、眞鍋監督なら、木村の欠場情報が陽動作戦ということも考えられます」
初戦は予選で敗れた因縁の相手・韓国。戦いは既に始まっている。ガンバレ、ニッポン!
※週刊ポスト2016年7月22・29日号