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白鵬が告白 「私は相撲界の王貞治監督になりたい」

合宿中もファンサービスを毎日欠かさなかった白鵬

 7月10日に初日を迎えた大相撲名古屋場所。初場所では、久々の日本人力士として横綱昇進を目指した稀勢の里を破り、その夢を粉砕した。そして白鵬は「たくさんの努力をした人に運は与えられるのです。それが与えられた時、稀勢の里関は横綱になれるのでしょう」とノンフィクションライターの武田葉月氏に語った。白鵬の真意を聞くべく、武田氏が直前合宿に密着取材した。

 * * *
 運には国籍は関係ないと思います。日本人でも外国人でも努力した人には平等に掴む権利がある。

「運」という字は軍隊の「軍」に「走る」と書くわけです。つまり軍隊のように戦わなければ運はやってこない。ですから、まだ達成していない記録があるうちは、私は戦い続ける覚悟を決めています。

 今年31歳になり、あと何年相撲を取れるかわからないけど、2020年の東京五輪までは現役を務めていたいと強く思っています。

〈白鵬の父・ムンフバト氏は1964年の東京五輪に、レスリングのモンゴル代表として出場している。白鵬も父と同じく東京五輪「出場」が大きなモチベーションとなっている〉

 父とは違い、選手としてではなく、日本の伝統文化を世界に伝える立場で出たいのです。1998年の長野五輪で披露された力士たちの土俵入りは感動しました。特に曙関の横綱土俵入りが、幼い私の眼に強烈に焼き付いています。

 私も東京五輪で、同じように土俵入りを果たしたい。そのためにはあと4年間、戦い続けないといけません。けれども、力士の体は永遠ではないので、いつか引退の日がやってきます。

 私も将来を考えることがあります。一代年寄(※)は過去の例では20回以上優勝した力士に与えられていますが、37回優勝している私に、まだそういうお話はないようです。お話がないということは、まだ認められていないということ。いつかいただきたい思いはあります。

【※相撲界において多大な功績があった力士に贈られる該当者一代限りの年寄株。取得後は定年まで日本相撲協会に在籍し、親方として活動できる。現在、この一代年寄株を持つのは貴乃花親方のみ】

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