すっかり投開票日の定番番組となった、池上彰さん(65才)が司会を務める『TXN選挙SP 池上彰の参院選ライブ』(テレビ東京系)。今回の選挙でも大きな注目を集めた。番組では今回、自民党と連立を組む公明党、それからその支持母体の創価学会へも鋭い質問で切り込んだ。その時の様子を池上さんが振り返る。
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公明党の山口那津男代表に日本国憲法の3原則をなぜ今回の参院選で重点政策に盛り込まなかったのか理由を聞きましたが「あえて、主張する必要はないと、この時点では思っていたわけです」という返答でした。しかしこれでは説明になっていません。
与党の憲法改正の動きが注目されるなかで、9条改正には慎重な姿勢を見せている公明党の存在感は今後、大きくなると思います。その支持母体がどんな団体なのかも注視しておかなくてはなりません。
とくに現在、88才の池田大作名誉会長の動向が気になりました。池田名誉会長の個人崇拝が進んでいる一方、一時は重病説が出たりと、最近、池田名誉会長の肉声が全く聞こえてこないからです。
私が信濃町を訪れた際に取材に対応した同会の副会長に、池田名誉会長の姿が見えず肉声も聞かれないが何をしているのか、と尋ねました。すると、執筆や各地を巡って激励をしているとの答えでした。
しかし、公明党の山口代表に最近、池田名誉会長と会ったかどうかを尋ねたら「(最近は)直接お会いしたことはございません」と憮然とした表情であいまいな答え。“直接会ってない”という表現に、やはりモヤモヤとした気持ちは晴れませんでした。
また、創価学会は世界各国に信者がいるのにもかかわらず、中国には信者がいない理由も、確かめました。公明党は中国共産党とのパイプが太いのですが、その理由は中国政府との間に「布教活動をしない」という約束があるからだと噂されてきました。
私がそれについて副会長に尋ねたところ「そうです」と。この“密約”の存在についてようやくお墨付きを得ることができました。
つまり、公明党が中国共産党に強く出られるのは、中国が法輪功など宗教団体に手を焼く中で、言うことを聞かないなら布教するぞ、といえるからなんですね。
※女性セブン2016年7月28日号