好調が続くNHK連続テレビ小説『とと姉ちゃん』。その衣装デザイナーを務めているのが、黒澤明監督の長女、黒澤和子さん(62才)だ。黒澤さんは『夢』『八月の狂詩曲』など黒澤作品の他、北野武監督の『座頭市』『アウトレイジ』などで衣装を担当してきた。
黒澤さんの“とと”黒澤監督はどんな父親だったのか。黒澤さんに聞いた。
「家では普通のお父さんでしたよ。世間では『怖い』と言われていましたけど、人に対する思いやりが深くて、すごく優しかった」
小橋家には父・竹蔵(西島秀俊)が決めた「朝食は家族皆でとること」「月に1度、家族皆でお出かけすること」などの家訓があったが、黒澤家では?
「うちの父は家訓が大嫌いだったので(笑い)。人間は1000人いたら1000人違うという考え方。子供は伸び伸び育てるのが父のモットーでした。ただ食事は365日、家族で食べていましたね。今も私の家族は週に5日は全員一緒にご飯を食べています」
家訓はなくても、自然と小橋家と同じルールが保たれていたようだ。
「ドラマでは時代が1960年代、1970年代、1980年代と進むにつれファッションも華やかになり、おしゃれなものやかわいいものがたくさん出てきます」
と黒澤さん。常子たちがどんな衣装で登場するか、ますます楽しみだ。
※女性セブン2016年7月28日号