クレジットカードを申し込む際には、審査などに一定の時間がかかるが、解約手続きは、電話1本で完了でき、拍子抜けするほど簡単だ。だからこそ、“後の祭り”にならないように気をつけておきたいのが5つのポイントだ。
1:まずは残債チェック
必ず確認しておきたいのは、未払い残高がないかどうか。
「分割払いやリボ払いなどが残っていると、解約と同時に残債の一括払いを求められます。余裕があるなら、支払いを済ませてスッキリさせて解約するといいのですが、無理をせず、支払いが完了してから解約してもいいでしょう」(消費生活評論家の岩田昭男さん。以下「」内同)
2:たまったポイントを使い切る
クレジットカードを利用する大きな特典といえるポイントは、加入者のみに与えられたもの。解約した瞬間から失効してしまうので、余らせることなく使い切ってから手続きを行うのが基本だ。商品や商品券などに交換するのもいいが、使い道に困ったら、マイレージや共通ポイント、電子マネーなどに移行させるのがおすすめだ。
ただし、まとまった単位でしか移行できず、端数が残ってしまうことも。また、移行先のポイント(マイル)との交換率は、提携先によって異なるため、よく確認してから目減りしないように気をつけて。
3:連動カードや、家族カードも確認
有料道路の利用に便利なETCカード、おサイフケータイなどの電子マネーや、家族カードと紐付いている場合、親となるクレジットカードを解約してしまうと、当然使えなくなってしまう。鉄道系電子マネーのオートチャージ機能もそう。
「解約をする前に、連動カードの移行や、再契約をすませておくこと。いざという時にトラブルになりかねません」
4:公共料金などの引き落とし先の変更
解約時に未払いがないと安心していても、公共料金などの引き落としは後日行われるため、引き落とし不可能となることも。あらかじめ、他のクレジットカードに変更をすませた上で解約手続きに入ろう。
「支払いの延滞は、信用情報に傷がつきます。1~2か月の確認ミスでブラックリスト入りしないよう、必ず手続きを終えてから、解約してください」
5:解約するタイミング
1~4がすべてクリアできれば、解約の手続きを始めてもOK。ただし、年会費を支払った直後の場合、すぐに解約する必要はない。
「クレジットカードの年会費は、1日しか使っていなくても戻ってきません。有効期限月の1か月前を目安に解約するといいでしょう。失敗しないためには、解約の検討を始めた時点で、いつまでに解約すれば次年度の年会費を払わなくてすむのか確認を。
海外旅行を控えていて、カードに旅行傷害保険などが付帯しているなら、旅行を終えてから解約してもOK。他にもカード提示のみで得られる割引サービスなど、使いたい特典があれば、解約を先延ばしにしてもかまいません」
とはいえ、カード犯罪の被害リスクを考えると、不要なカードは早めに処分するのが賢明だ。
※女性セブン2016年7月28日号