“赤プリ”の愛称で知られた旧グランドプリンスホテル赤坂の跡地(東京都千代田区)に新たにそびえ立つ複合施設「東京ガーデンテラス紀尾井町」。
その30~36階にプリンスブランドの最上級と位置付けられたラグジュアリーホテル(ザ・プリンスギャラリー東京紀尾井町)が入ることは以前当サイトでも報じたが、7月27日の開業を前に、その豪華な室内やレストランなどが報道陣に公開された。
「プリンスホテルが長年にわたって培ってきたノウハウやサービススタンダードの集大成。『天空のオアシス』というフレーズがあてはまる快適な空間を追求した」
武井久昌・プリンスホテル専務執行役員はこう自信を見せたが、上質感へのこだわりは客室料金にも表れている。全250室あるうち、42平方メートルと小さなグレード「デラックス ツイン・キング」で1泊6万3000円、最も広い「ザ・プリンスギャラリー スイート」(148平方メートル)は、なんと59万円もする。
では、それだけの金額を費やしてまで泊まりたい客室なのだろうか。前出の武井氏はデザインコンセプトとして、「Levitation(浮揚感)」と「Framed Kaleidoscopic view(額縁で切り取られた万華鏡のような景色)」の2点を挙げ、上層階の眺望を活かしたつくりを強調した。
内覧会を訪れたホテル評論家の瀧澤信秋氏も、見晴らしの良さが最大の魅力だと指摘する。
「プリンスギャラリーは外資系ホテルなどが入る他の高層ビルと違い、都会にありながら周囲に高い建物がない立地なのが大きな特徴です。そのため、どの部屋に泊まっても眺望がひらけており、大きな窓から東京スカイツリーや東京タワー、東京駅、皇居などがバッチリ望めます」
眺望を存分に味わってもらう仕掛けは随所にちりばめられている。一部の客室には、窓枠のスペースにデイベッドが設置され、そこに横たわるとまるで空中に浮いているような気分になる。まさに浮揚感の演出である。また、窓際にバスルームのある部屋もあるため、入浴中でも東京の夜景が堪能できる。スイッチひとつで曇りガラスが透明になる最新設備つきだ。
その他、各部屋には高品質のベッド、デスク、クローゼット、照明などの家具、壁には55インチ以上の大画面テレビが配置されている。ベッド脇にあるタブレットを使えば、フロントへの問い合わせのほか、ルームサービスや館内のレストラン予約、観光情報まで入手できる。
もちろん、ホテル階にはオシャレなBARや和食レストラン、プールやジム、スパトリートメントエリアも完備している。