局アナの頃は名前を聞いても「誰?」という存在だった。しかしフリーに転身してメキメキ頭角を現わしているのが元日本テレビの上田まりえ(29)である。
今年2月に松竹芸能に所属してから各局にひっぱりだこ。TOKYO MX 『五時に夢中!』のレギュラーを務め、古巣日テレの『踊る! さんま御殿!』や『ダウンタウンDX』のゲストなどバラエティの常連となっている。
日テレ時代は情報番組のアシスタントとしてたまに見かける程度で、同世代の夏目三久(31・現フリー)や水卜麻美アナ(29)という人気者に比べれば日の当たらない存在だった。
フリー転身を発表した時には日テレ内でも「食っていけるのか?」と心配されたほどだという。そんな彼女がどうして“化けた”のか。きっかけは“女子アナ嫌い”で知られるマツコ・デラックスに見出されたことだった。
人気番組『月曜から夜ふかし』(日テレ系)で、上田が険しい顔でニュースを読んでいる姿を、マツコが「漁師みたいな顔ね!」とツッコんで爆笑を誘って以来、彼女は一気に注目されるようになったのだ。ちなみに上田の実家は元イカ釣り漁船の網元だ。
「さらに別の番組では、マツコさんが上田アナに『これまでどんな男と付き合った?』と聞いた。すると彼女は、こともあろうか『芸能事務所のマネージャーとか……』と答えたんです。この天然キャラには、数多くの有名女子アナを一刀両断してきたマツコさんもビックリして『アンタ私の思った通りの女よ! まだまだ伸びるわ。大好きだ!』と大絶賛。
このやりとりは芸能界でたちまち話題になった。お笑いタレントが多い松竹芸能にスカウトされたのも、この“イジられキャラ”ゆえです。思いきりのいい性格の上田アナは、マツコの言葉を信じて会社を飛び出した。周囲には“最高に充実している”と話しているらしい」(日テレ社員)
マツコといえば、かつてスキャンダル発覚後に日テレを飛び出した夏目三久をイジって復活させた存在。いまやテレビ界が注目する「女子アナ再生工場長」である。
※週刊ポスト2016年8月5日号