7月22日に日本でも配信が始まったスマホ向けゲーム『ポケモンGO』。すでに世界で5000万人がプレイ、今も1分間に5000回ダウンロードされているともいわれている。
そして、7月下旬のある平日の夕方、東京の新宿御苑に不思議な光景が広がっていた。人々がのんびり散策する日常の風景とはうってかわって、サラリーマンや夏休み真っ只中の小学生、大学生など、ざっと数えても100人以上が夢中になって、あっちを向いたり、こっちを向いたりしてスマホの画面をなぞっている。若者に混じるシニアの姿も少なくなかった。
「再雇用先の会社で若い社員たちが話題にしていたので、こっそり始めました。それまでは娘ぐらいの年齢の社員と話すことなんてなかったんですけど、『ポケモンGO』の話題ならすんなり会話に入れます。社内の誰よりも先にピカチュウを見つけた時には、若い子たちから尊敬の眼差しを向けられました(笑い)」(63歳男性)
小学3年生の孫を連れていた61歳男性もえびす顔。
「息子夫婦が共働きなので、孫が夏休みの間、ウチで預かっているんです。孫がどうしても『ポケモンGO』がやりたいというので、ガラケーからスマホに買い替えました。
孫の付き合いで(公園に)きたんだけど、ポケモンをたくさん捕まえることができて、私のほうも楽しくなっちゃってね。スタスタ歩き回ってたら、孫のほうが先に疲れちゃった(苦笑)。今日だけで5キロくらいは歩いたんじゃないかな」
※週刊ポスト2016年8月12日号