毎年、いくつも生み出されるヒット商品。ネットから火がついたものや、テレビのバラエティー番組で人気が爆発するものなど、いろいろなタイプがあるが、いったいどういう傾向があるのだろうか。
「さとり世代」「マイルドヤンキー」などの言葉を生んだマーケティングのプロで『パリピ経済』(新潮社)など多数の著書がある博報堂ブランドデザイン若者研究所の原田曜平さんはこう説明する。
「最近のヒットの要因として最も大きいのはSNSによる拡散。以前よりヒットするまでのスピードが速まっています。今は消費の中心となるパーティー好きの人々、“パリピ”と呼ばれる若者たちがヒットのムーブメントを作っています。この夏は、彼らをターゲットにしたナイトプールが流行りそうです」
そして、ヒットの法則は下記の3つに分類されるという。
【1】コミュニケーションヒット
たとえば、1個200円のフィギュア『コップのフチ子』。SNSにフチ子さんのいる写真が次々と投稿されたことでヒット。現在は販売累計1千万個を突破した。
【2】高機能ヒット
「機能の進化を追求する商品にも注目」(原田さん)。密封容器『しぼりたて生しょうゆ』や、麺を進化させた『マルちゃん正麺』など、高い技術力がヒットを生んだ。
【3】視点変えアイディアヒット
「これまであったものでも視点を変えることで新たなヒットにつながります」(原田さん)。『メロンパンの皮 焼いちゃいました。』(山崎製パン)は、まさにメロンパンの皮だけに視点を変えたアイディア商品。
※女性セブン2016年8月11日号