7月25日に東京・江東区で「ロッテ釜本邦茂サッカー教室」が開催された。釜本氏とアシスタント2人が小学生に指導する形式で年3~4回、全国各地で開催されているイベントだが、今回は取材陣が殺到した。
「いつもは地元紙の記者が何人か来るくらいですが、今回はテレビカメラ10台、雑誌や新聞も含めて80人超の報道陣が集まり、主催するロッテが急遽、社名ロゴ入りのパネルを制作するなどてんやわんやだった」(広告代理店関係者)
取材陣のお目当ては、なでしこジャパンを引退した澤穂希(37)。7月19日に第一子妊娠を発表したばかりで、発表後、初めて公の場に姿を現わしたのだ。
「4か月前に教室開催が決まった段階では、釜本さんと澤さんという日本代表Aマッチの歴代得点王・得点女王のそろい踏みが売りのイベントだった。正直、ほとんど話題になっていなかったが、妊娠発表で一転して問い合わせが殺到したという」(サッカー担当記者)
現場では、“世界のカマモト”そっちのけで澤が注目を集めた。ジャージ姿のややふっくらした体型で登場し、「出産までもう少し時間がありますが、穏やかな日々を過ごして元気な赤ちゃんを産みたい」などとコメント。
「身重なので小学生と一緒にサッカーする予定はなくなり、子供たちは残念がっていました。一方、主催したロッテの関係者はマスコミ殺到に喜びを隠せずにいて対照的だった」(前出・サッカー担当記者)という。
かくも大騒ぎとなったイベントについて前出・代理店関係者はこう読み解く。
「業界内ではもともと、澤さんは高額のギャラ設定で有名。基本的にアスリートの出演料は文化人などより高いが、W杯の得点王・MVP、五輪メダリストで国民栄誉賞受賞者となるとやはり別格で、ブッキング1回で“100万円じゃきかない”という話もあるほど。
今回のサッカー教室も当初は、“マスコミもそんなに来ないだろうに、ロッテは元が取れるのか”と話題になっていたが、フタを開けてみれば大成功。これまで高額ギャラ情報で出演オファーに二の足を踏んでいたスポンサーも動き出し、澤への出演依頼が殺到しているそうです」
後輩たちの新生なでしこジャパンはリオ五輪出場を逃す屈辱を味わったが、澤は一人で勝ち組街道を邁進中だ。
※週刊ポスト2016年8月12日号