『ポケモンGO』にハマるのは若い世代だけではない。シニア世代にとっても孫と触れ合う絶好のツールとなる。
ポケモンを探し歩くことは、健康にも大きな効果がありそうだ。山野医療専門学校副校長の中原英臣・医師の話。
「運動不足は高血圧や糖尿病、心臓病、痛風など、いわゆる生活習慣病の要因になる。厚労省は男性では1日9000歩、女性で8500歩を目標にしているが、実態は男性7043歩、女性6015歩(2015年『国民健康・栄養調査結果』より)といわれています」
1日1時間程度のプレイでこの目標は達成できる。また、指先を動かすことで認知症の予防にもなると話題だ。シニア同士の交流ツールにもなっている。
「地域の夏祭りの打ち合わせで自治会の人間が集まったら、『ポケモンやってる?』が挨拶がわりになっていた。絶対にスマホは持たないっていっていた自治会長さえ孫にせがまれてスマホに変えたのには驚いたよ。もう、やっていないとご近所の話題についていけない」(72歳男性)
都内のパソコンスクールのスマホ講座では「ポケモンGOのやり方を教えてほしい」と志願者が倍増しているという。パソコンスクール経営者がいう。
「バトルゲームのように激しくボタンを押すような動作もないし、コツコツ気長にポケモンを育てるのも、年配の方に向いていると思います。私もこれから駒沢オリンピック公園にポケモンを探しにいくところです」
この楽しさ、若者に独占させるのはもったいない。
※週刊ポスト2016年8月12日号