後味の悪い読後感だけど、その後、思わず他人にいいたくなること間違いなし! いつもは「知っておくべき情報」をお届けする本誌が、今回に限り「知らないほうが幸せだったかもしれない」食べ物の雑学を取材しました。
●エビのしっぽとゴキブリの羽の成分は同じ
どちらも「キチン質」が主成分。エビのしっぽだけでなく、カニなど甲殻類の殻やカブトムシなど昆虫の外骨格にも豊富に含まれている。コレステロールを下げる働きや整腸作用があり、その有用性が注目されている
●きのこの房の部分は人間でいう生殖器
きのこの本体は地中に埋まっている「菌糸体」であり、一般的に「きのこ」と呼ばれている部分は胞子を生成、飛散させる「子実体」。「私たちは“交尾中”のきのこを刈り取って食べているようなもの」(「きのこ博士」こと国立科学博物館の保坂健太郎氏)。
●抹茶アイスの着色料は蚕の糞
抹茶アイスやミントガムの原材料にある着色料「銅葉緑素」は、蚕の糞が原料となる「蚕沙(さんしゃ)」から抽出される。蚕沙にはアミノ酸やビタミンが豊富に含まれており、血液をサラサラにする漢方薬としても使われる。
●牛肉に「ロース」という部位はない
「ロース」という部位に厳密な定義はない。焼肉ライターの松浦達也氏によれば「『背中の肉』ぐらいのざっくりした意味で使われている。ロースとして出す肉は店によってまちまちで、『ロースのような味のする部位』であることから、後足のもも肉を出す店もある」。
●ゆずこしょうに「こしょう」は入っていない
ゆずこしょうは、ゆずの皮と青唐辛子を磨り潰して塩に漬け込んだもの。九州、特に大分や福岡の一部では唐辛子のことを「こしょう」と呼ぶため、「ゆずこしょう」の名前がついたといわれている。
●「肉には赤ワイン」、「魚には白ワイン」はフランスでは笑われる
「フランスやイタリアなどではソースの味の濃さや素材の脂の量でワインを選ぶべきだと考えられています。魚料理でも、こってりしたソースの料理や、あんこうなど脂の多い魚の料理には赤ワインの方が合う」(ワインアドバイザーの田之上知輝氏)。
イラスト■和田海苔子
※週刊ポスト2016年8月12日号