芸能

吉田照美が還暦過ぎて思う「ラジオの自分」との距離感

還暦を過ぎて開き直ったという吉田照美

 かつて吉田照美(65)もパーソナリティを務めた人気のラジオ深夜放送『セイ!ヤング』(文化放送)が1回限りの復活、テレビ番組として放送される(BS日テレ、9月25日21時~)。

 吉田が文化放送を退社してフリーになったのは1985年。「おバカ企画で笑わせる」という方針は昔も今も変わらないが、実は5年前を境に大きく変わったことがある。

「東日本大震災のとき、政治やジャーナリズムに不信を抱いたんです。原発事故に関してどれだけの真実が語られ、報道されているのか、と。それ以来、おかしいと思ったことはメッセージとしてリスナーに伝えることが自分の使命だと考えるようになりました」

 当時担当していた朝の番組『吉田照美 ソコダイジナトコ』は報道色が強かったこともあり、吉田は番組内で政府や東京電力を批判するようになった。今の番組でも改憲反対の立場から安倍政権を批判している。

「テレビの視聴者には出演者のあら探しをしようという空気があるので、同じことをテレビでいったら許されないでしょう。

 でも、ラジオのリスナーには喋り手を応援する気持ちが強いんですね。僕自身、還暦過ぎて、いいんじゃないの、政治のことを喋ってもと開き直るようになった。その意味で、“素の自分”と“ラジオの自分”との距離は縮まったのかもしれません」

 目の前の吉田は年齢よりも若々しいが、すでに65歳。同世代の多くは定年退職し、「終わった人」の悲哀を味わっている。吉田は自分の「仕事人生の仕舞い方」をどう考えているのか?

「喋らせてもらえる場がある限り、喋らせてもらおうと思っています。今はネットでも喋る場がありますから、既存のラジオ局から『もう要らない』といわれたら、そっちを探すかもしれない。

 今のラジオはかつての深夜放送のような社会的ブームになっていませんけど、ツイッターなどとの親和性は高いし、やり方次第でまだまだ可能性がありますよ。

 先日、長年日本のラジオを支えてきた永六輔さんが亡くなったのは残念で、悲しいことですけど、いつかまたラジオスターが何人か出てくればラジオは盛り上がると思います」

関連記事

トピックス

中村七之助の熱愛が発覚
《元人気芸妓とゴールイン》中村七之助、“結婚しない”宣言のルーツに「ケンカで肋骨にヒビ」「1日に何度もキス」全力で愛し合う両親の姿
NEWSポストセブン
週刊ポストの名物企画でもあった「ONK座談会」2003年開催時のスリーショット(撮影/山崎力夫)
《巨人V9の真実》400勝投手・金田正一氏が語っていた「長嶋茂雄のすごいところ」 国鉄から移籍当初は「体の硬さ」に驚くも、トレーニングもケアも「やり始めたら半端じゃない」
NEWSポストセブン
詐称疑惑の渦中にある静岡県伊東市の田久保眞紀市長(HP/Xより)
《まさかの“続投”表明》田久保眞紀市長の実母が語った娘の“正義感”「中国人のペンションに単身乗り込んでいって…」
NEWSポストセブン
大谷が購入したハワイの別荘の広告が消えた(共同通信)
【スクープ】大谷翔平「25億円ハワイ別荘」HPから本人が消えた! 今年夏完成予定の工期は大幅な遅れ…今年1月には「真美子さん写真流出騒動」も
NEWSポストセブン
フランクリン・D・ルーズベルト元大統領(写真中央)
【佐藤優氏×片山杜秀氏・知の巨人対談「昭和100年史」】戦後の日米関係を形作った「占領軍による統治」と「安保闘争」を振り返る
NEWSポストセブン
運転席に座る広末涼子容疑者
《追突事故から4ヶ月》広末涼子(45)撮影中だった「復帰主演映画」の共演者が困惑「降板か代役か、今も結論が出ていない…」
NEWSポストセブン
江夏豊氏(右)と工藤公康氏のサウスポー師弟対談(撮影/藤岡雅樹)
《サウスポー師弟対談》江夏豊氏×工藤公康氏「坊やと初めて会ったのはいつやった?」「『坊や』と呼ぶのは江夏さんだけですよ」…現役時代のキャンプでは工藤氏が“起床係”を担当
週刊ポスト
殺害された二コーリさん(Facebookより)
《湖の底から15歳少女の遺体発見》両腕両脚が切断、背中には麻薬・武装組織の頭文字“PCC”が刻まれ…身柄を確保された“意外な犯人”【ブラジル・サンパウロ州】
NEWSポストセブン
山本由伸の自宅で強盗未遂事件があったと報じられた(左は共同、右はbackgrid/アフロ)
「31億円豪邸の窓ガラスが破壊され…」山本由伸の自宅で強盗未遂事件、昨年11月には付近で「彼女とツーショット報道」も
NEWSポストセブン
佳子さまも被害にあった「ディープフェイク」問題(時事通信フォト)
《佳子さまも標的にされる“ディープフェイク動画”》各国では対策が強化されるなか、日本国内では直接取り締まる法律がない現状 宮内庁に問う「どう対応するのか」
週刊ポスト
『あんぱん』の「朝田三姉妹」を起用するCMが激増
今田美桜、河合優実、原菜乃華『あんぱん』朝田三姉妹が席巻中 CM界の優等生として活躍する朝ドラヒロインたち
女性セブン
別府港が津波に見舞われる中、尾畠さんは待機中だ
「要請あれば、すぐ行く」別府湾で清掃活動を続ける“スーパーボランティア”尾畠春夫さん(85)に直撃 《日本列島に津波警報が発令》
NEWSポストセブン