8月3日に行なわれた内閣改造で小池百合子・東京都知事の“噛ませ犬”に抜擢されたのが丸川珠代・五輪担当相だ。
小池氏が真っ先にメスを入れようとしているのが五輪の開催費用の問題。「不透明な五輪開催経費を検証する。積算根拠を出していただき、都民の負担を明らかにしたい」と小池氏が言えば、東京五輪組織委員会会長の森喜朗・元首相は「もっと勉強してもらいたい」と早くも火花が散っているのだ。
丸川氏は細田派(旧森派)で森氏の覚えめでたく、都知事選候補にも名前があがったが、今回の人事で環境相から五輪担当相に横滑りさせたのは、小池氏への「刺客」として白羽の矢を立てられたからだという。
丸川氏は官邸入りの際、白スーツ、青シャツの姿で登場。小池氏が都庁に初登庁したときと全く同じ格好で、小池都知事に露骨に媚びてみせた。だが、その擦り寄りがいつまで続くかはわからない。
「次の都知事選は東京五輪の直前になる。小池が逆らい続けるなら、森さんはじめ五輪村は丸川を対立候補に立てて今度こそ小池を潰す考えだ」(都連幹部)
4年後の都知事選は早くも「小池vs丸川」で動き出している。
※週刊ポスト2016年8月19・26日号