女同士、穏やかな関係を続けるには、どっちもうっすらと不幸なことが肝要。自分の不幸に酔い、他人の不幸に聞き惚れ、「お互い、がんばろう」と励まし合い。でもそこに、“不幸風味の自慢”が交じるとどうなるか。女3人の不幸自慢エピソードを紹介しよう。
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『もう、悲惨よ』が、E美の電話の始まり。今どき固定電話にかけてくるのは何人もいないけど、その中でピカイチのお金持ちがE美なの。都心の一等地に実家があって、親に二世帯住宅を建ててもらって、本人は自宅でアートフラワー教室。そんな彼女から『悲惨』と聞くと、『何があった?』と耳をそばだてちゃう。
でも、5年前に『夫の浮気相手が妊娠している』というクリーンヒットを飛ばしたぐらいで、あとは『母親とけんかした、父親が怒鳴った、息子の学校に呼び出された』といったどうでもいい話。心のどこかで『どでかいホームラン、来い!』と期待しているんだけどなぁ。(看護師・48才)
セールでマネキンが着てた服。ちょっとヨレていたけれどデザインは◎。店員に『どの店舗も売り切れで、今日たまたま入ってきたんですよ』と言われ、あわてて購入。しかし、ネット通販に3枚もあり、値段もほぼ半額だった。(運輸・41才)
イタリアンでトマトソースパスタを食べた時、ソースがおニューのシルクの服につかないよう、超気を使ったのに、家に帰って見たらサラダのドレッシングが飛んでた。(会社員・40才)
※女性セブン2016年8月18日・25日合併号