「さて、問題です。おいらは何の上に乗っているでしょう? ブブーッ、残念! 絵を描くゾウ、ゆめ花の上じゃありません。正解は、ゾウの像の上!!」
ゾウをはじめ、さまざまな動物たちと触れあえる、市原ぞうの国。ほとんどの動物たちが柵の中で生活しているなか、唯一園内を自由に歩き回っているのが、宣伝担当のサバチョビだ。
「いちばんのお気に入りは、エントランス横にあるゾウの像の背中だよ。お天気がいい日は、気持ちいいんだ~。おいらがここに乗るとお客さんが集まってきて撮影大会になっちゃうんだよね、へへへ」
人だかりができて照れくさくなったのか、ひらりと飛び降りるサバチョビ。あとをついていくと、売店で自分の顔がプリントされたグッズの売れ行きをチェック…したかと思うと、次はお客さんを先導して園内をお散歩。なかなか忙しい。
「おいら、チビのとき道端で車にひかれたところを、ここの送迎車に助けてもらったんだ」
幸いけがはなく、軽い脳しんとうを起こしただけだった彼は自ら送迎車に乗り込み、「恩返しのために、おいらができることはやろうと思ってね」と、宣伝や接客をするようになったという。
「本物のゾウに乗って一緒にショーができると、いい話題作りになるんだけど、動くゾウに乗るのは難しいよね(笑い)」
【プロフィール】
名前:サバチョビ ♂
年齢:5歳
種類:猫
勤務先:市原ぞうの国
職種:宣伝、広報、接客、警備。
主な仕事内容:市原ぞうの国のエントランスにあるゾウの像の上に乗ってお客さんに喜んでいただいたり、園内をウロウロしてお客さんと触れあうこと。
お給料:ちょっとお値段高めのキャットフード(個包装になっているのしか食べたくないんだ!!)。
好きなこと:ゾウの像に乗ること。若い女性のお客さんに遊んでもらうこと。
嫌いなこと:若い女性のお客さんがあまり来園してくれない日。
現在の悩み:猫語がうまくしゃべれないので、猫の友達がなかなかできないこと。
将来の夢:来てくれるお客様に「いらっしゃいませ!」って言えるようになりたいな。
撮影/山口規子
※女性セブン2016年8月18日・25日号