オリンピック4連覇を目指すレスリングの吉田沙保里選手(33才)が、9日に日本を出発、リオデジャネイロへと飛び立ったが、その際、自腹でビジネスクラスにアップグレードしたことが話題になった。だって、あのマスゾエさんは、どこに行くのもファーストクラスで、おまけに公費を平然と使っていたわけだから、日本が誇る霊長類最強女子がエコノミーとは、なんとも納得できない。
日本オリンピック委員会の規定などによると、選手団の移動は往路復路ともエコノミークラスの利用が基本。ただし、差額分を競技団体が負担したり、スポンサーから協賛を得られた場合はビジネスにアップグレードすることもあるとか。
例えば、男子体操の5人は今回、ビジネスクラスを使用。体に負担をかけなかったことが快挙の理由だとする声もある。こういった現状について、スポーツ評論家の玉木正之さんは首をかしげる。
「日本の五輪選手強化費の予算は東京五輪開催に向けて、相当な右肩上がりで、これまでは約25億円だったのが、一昨年は約50億円、去年は約70億円、今年は100億円を突破している。各国に比べても決して少ないわけではないんですよ。ビジネスにするくらいの資金は当然あるでしょうね」
しかし、そうなっていない理由として、玉木さんは2つの元凶を挙げる。
「1つはアスリートを優先させる“アスリートファースト”どころか、“若い人がビジネスなんてぜいたくだ”という風潮が協会のお偉いさんたちの中にあるということ。もちろんエコノミー移動が悪いわけではないし、乗ってもへっちゃらな若い選手もざらにいますから、一概には言い切れませんけどね。
2つめは、予算の分配でしょう。渡航費よりも、現地に『マルチサポートハウス』を開設し、快適な暮らしをするための予算を大きく割いているんですよ。マルチサポートハウスではいつでも日本食が食べられて、トレーニング施設が充実していて、マッサージも受け放題。お風呂も数種類あって、パフォーマンスも上がったと評価は上々です。
いずれにせよ、ベストパフォーマンスを発揮するためにはどうしたらいいか、お金の問題も含め、選手自身がもっと考える必要があると思いますね」
※女性セブン2016年9月1日号