リオデジャネイロ・オリンピックでも現地で精力的な観戦活動を行うなど、年齢の衰えは全く感じられないキャスターの小倉智昭(69)。7月28日、小倉が司会を務める『とくダネ!』は同一司会者による全国ネットの情報番組放送回数の新記録を樹立した
1999年4月のスタートから番組を引っ張ってきて17年。同じくフジテレビの『小川宏ショー』が持っていた記録、4451回を抜いた小倉は、情報番組の主要視聴者である女性からの人気が「ほとんどないと思う」と厳しい見方をするのは、テレビウォッチャーでもある漫画家のカトリーヌあやこさん。いったいどういうことか。
「ナチュラルに失礼なことを言ったり、要らないうんちくを披露したり、軽くセクハラまがいのことも言ったりする。余計な一言で女性をイラッとさせるのが、まるで会社のおじさん上司を見ている感じがして、女性は小倉さんを好きになれない人が多いのです。特に相性がいまいちだった中野美奈子アナとはギスギスしていることが多く、会社の上司と部下のやり取りを見ているようで不快になった女性視聴者は少なくなかったと思います」
しかし、本当に女性から嫌われているのであれば、こんなに長く番組は続かなかったようにも思われるが……。
「致命的な問題発言をしなかったからだと思います。いつも小さくイラッとさせる程度なので、『次はどんなことをいうんだろう』という興味もあって見てしまうのです。ワールドカップでも、ザック通と見せかけておいて、負けると手のひらを返して『アジアはレベルが低い』と批判を展開する。こういう“おじさんマスコミ”っぽいところが、イラッとさせつつも関心を引いているのだと思います」
『とくダネ!』の好視聴率ぶりとは裏腹に、地を這うような女性人気。しかし最近は、そんな小倉にも人気上昇の兆しが見えるという。
「菊川怜さんという空気清浄機が入ってきたことで、上司っぽかった小倉さんが親戚のおじさんのように親しみやすいイメージに変わりました。小倉さんの菊川さんへの態度は、中野アナの時とはまるで違います。中野アナには『中野』と呼び捨てだったのに対し、菊川さんには『怜ちゃん』とちゃん付け。菊川さんと同じく東大出身の佐々木恭子アナに対しても『恭子ちゃん』と呼んでいたように、東大卒という権威に弱いのかもしれませんね」
『とくダネ!』には、菊川が頭脳の差を見せつけるコーナーがある。出演者が脳トレゲームに挑戦する「脳活ジョニー」というコーナーだ。このコーナーの存在が、小倉と菊川の関係にも影響を及ぼしているのだという。
「驚異的な正解率を誇る菊川さんに白旗をあげる小倉さん。そのうちだんだんと菊川さんがフリーダムになってきて、脱毛の話題で『(小倉さんは)興味なさそう』などと局アナがとても言えないようなことも平然と言っています。ロールプレイングゲームのHPを削られるように弱っていく小倉さんを見るのは、“アンチ小倉”にとってスッとする瞬間なのです」
小倉は2020年の東京オリンピックまで続けたいとも語っている。果たして番組はそれまで続くのだろうか。
「海外で女性キャスターが生放送中に授乳したというニュースを紹介した時も、『次は怜ちゃんの番かな』などと、相変わらずセクハラ発言もありますが、健康にさえ気をつけていれば、スタンドで観戦する小倉さんの姿が見られると思います。そこでも通ぶって余計な一言を言いそうですけどね(笑い)」
東京オリンピックでは73歳。健康維持には人一倍気をつけてもらいたいものだ。