「定年延長」はサラリーマンの世界だけの話ではないようだ。政界、財界、芸能界、どこでも「元気なジジイ」たちが第一線で活躍している。しかし老若男女に憧れられる存在がいる一方、「老害」「気色悪い」と疎んじられるジジイがいるのもまた事実だ。
そこで、本誌は日本一「嫌われているジジイ」は一体誰なのかを、「好かれているジジイ」とともに調査。「20代」から「60代以上」の5つの年代で男女各200人ずつ、合計2000人に、「65歳以上」の著名人で「好きな人」と「嫌いな人」の名前と、その理由を聞いた。
調査の結果、「嫌われるジジイ」の1位は辞任に追い込まれた舛添要一前都知事(67)。
「人として最低、最悪!」(女性・63歳・主婦)
「お金に汚く、セコすぎる。それでいて好色そうなのがイヤ」(女性・34歳・営業)
と、スキャンダルそのものの重大さより、「セコさ」への嫌悪が大勢を占めた。
2位は東京五輪組織委員長を務める森喜朗元首相(79)。政界に居座り、新国立競技場を「私物化」していると批判が集まった。
「知性とか謙虚さをまるで感じないのに、“何様のつもり”と言いたくなる態度と発言。あの不遜な笑い方が生理的に無理」(女性・50歳・主婦)
小泉純一郎元首相(74)が「実行力」「業績」などに加えて「引退後も未練がましくない」(男性・43歳・財務)と「好きなジジイ」の11位に輝いたのは、森元首相とは対照的だ。
女性スキャンダルも影響が大きい。都知事選出馬前はダンディーなルックスで女性人気が高かったはずの鳥越俊太郎氏(76)は不名誉な4位。
「ジャーナリストのくせに、自分のスキャンダルには逃げの姿勢。情けないし、ずるいし気持ち悪い」(女性・20歳・大学生)
他には6位に張本勲(76)、9位にテリー伊藤(66)と、情報番組のご意見番がランクイン。理由は「偉そう」という声に尽きる。「喝!」でお馴染みの張本には、こんな意見も。
「あなたが喝ですわ!と思う」(女性・40歳・主婦)
長年連れ添った妻にはつい甘えてしまいがちだが、内田裕也(76)が「奥さんを大事にしていない」(18位)、中尾彬(74)に対しては「家来のように扱っている」(10位)と、女性は手厳しい。
人の振り見て、我が振り直せ。「嫌われるジジイ」にならぬよう、ぜひ反面教師にしていただきたい。なお、「好かれているジジイ」トップ5はビートたけし(69)、タモリ(70)、長嶋茂雄(80)、王貞治(76)、高田純次(69)となった。
※週刊ポスト2016年9月2日号