「地方銀行や信用金庫の特典付き定期預金は、かなりお得。実はぼくも、城南信用金庫の『懸賞付き定期預金』をやっていて、何度かお米が当たったことがあるんです。やっぱり現物支給はうれしいもの。しばらく米は『城南』でもらえるから買わないという時期がありました」
そう話すのは経済アナリストの森永卓郎さん。「マイナス金利の今こそ、特典付き定期預金を始めるべき」と力説する。
「6月に広島『もみじ銀行』による『カープV預金』(※カープの最終順位に応じて金利が上乗せされる定期預金)に1981億円集まったことがニュースになりましたが、特典付きの預金自体は、かなり前からあったんです。本当は、マイナス金利に伴って、銀行側も経営が厳しくなるから特典を付けるのをやめたいくらいなんだけれど、やめるとお客さんが減ってしまうから続けるしかない。『特典付き』は銀行側が少々懐を痛めながらやっているサービスなんです」(森永さん)
さらにファイナンシャルプランナーの畠中雅子さんは「ネット銀行系もねらい目」と話す。
「どうしても規模やスケールではメガバンクに勝てないから、特典や金利の上乗せといった、いろんな目玉を付けて頑張っています」(畠中さん)
例えば、マイルを貯めたい人には、新生銀行のANAマイレージクラブ会員向けの定期預金。新規で口座開設するだけで、300マイルもらえる。「スタートアップ円定期預金」では、預金から3か月間、預けた金額50万円ごとに10マイルもらえるといった太っ腹なサービスだ。イオン銀行では新規で口座開設するだけでWAONポイントがもらえる。
利用者の立場からすれば、その恩恵にあずからない手はないだろう。しかし、オマケがもらえるといっても、最低預入金額が200万円、350万円と高額で、手が出ないものもある。自分に合った「特典付き定期預金」はどうやって探せばいいのか?