漫画家・西原理恵子さん(51才)が7月に毎日新聞の連載『毎日かあさん』50代と70代で離婚を決意した女性を漫画で描き、その作品がツイッターで2万リツイートされるほど話題になっている。女性たちはどんなときに離婚を決意するのか? 西原さんに「男捨離」(だんしゃり)について聞いた。
高知東生(51才)と別れを決意した、高島礼子(52才)のような「50代の離婚」を西原さんは「ポイントカード制」という。男性は、急に離婚を切り出されても「何を怒っているの?」「どうして女って急に怒り出すの?」となるが、女性は違う。西原さんはこう語る。
「女の感情はよくお店でもらうようなポイントカード制になっていると思うんです。何か夫に怒ったり、イライラするたびにポイントが押されていく。そしてそれがたまってくるのが50代。介護の問題も出てくる年代です。自分の親の介護の時には何も助けてくれなかったのに、あなたの親の介護が必要になったら『“よろしく”で済ますの?』とか。これはすごいストレスで、ポイントもどんどんたまっていく。そして100ポイント目が押された日に、離婚届を出して家を出ていくんです」
しかしこれがまだ30代となるとなかなか離婚には踏み切れない。西原さんいわく、「その時期は育児ではいちばん手がかかる時期。仕事バリバリのキャリア組にしても、脂がのった時期でありながらも『仕事ばかりしていていいのか』『育児との両立は』などいろいろ悩んで先も見えず、やっぱり忙しすぎて余裕がない」。
この年代で今、正念場に立たされているのが小倉優子(32才)だ。第2子妊娠6か月でカリスマ美容師の夫と所属事務所後輩との逢瀬が発覚した。
元祖ゲス不倫といえば『イクメン議員』として有名だった宮崎謙介氏(35才)が、妻である金子恵美衆議院議員(38才)の妊娠中に不倫。小倉も金子議員も現時点では離婚に踏み切ってはいない。
普段は「浮気しても、洗って返せば大丈夫」と浮気や不倫に対して肯定的な西原さんだが、これについては、「いちばんやってはいけない」とピシャリ。
「妊娠中の浮気は、相手が病気の時に遊びにいくのと一緒。妻と子供がインフルエンザで寝こんでいる時に、『おれは外でメシ済ませて来たからあとはよろしく』って平然と言い放つ男と変わらないし、こういう男は絶対に治らないし、何を言っても気づかない。
小倉さんも、自分がそういう病気の男にほれてしまうセンサーを持っていることを自覚しなければ。ただ、『男選びをしくじった』なんて言われていますが、私からすれば全然しくじっていないと思います。
私の周りでは30代で流産を経験している女性が多いんです。その年頃になると『今は責任ある立場だから』と妊娠初期でもバリバリ働いて、結果、みんな涙をのむんですよ。そもそも、小倉さんの年代ですと、忙しいからと『結婚』『妊娠』を選べない女性も多い。
彼女は仕事も子供も両方手に入れて、社会の同情まで集めている。広告効果としては何億円でしょうか? 『あっぱれ、ゆうこりん』ですよ(笑い)。“子供”という最大のプレゼントをもらったことに感謝して、もう旦那さんは野に放ちましょう」(西原さん)
※女性セブン2016年9月8日号