SMAPの2003年リリースの大ヒット曲『世界に一つだけの花』のCD売り上げがシングル史上発の300万枚突破となる勢いだ。今年1月の分裂騒動以来、ファンの間ではグループ存続を願うCD購買運動が起こっているが、解散が発表された8月14日からさらに盛り上がり、中居正広の誕生日の8月18日には全国の多数のCD販売店で品切れに。レコード会社の倉庫にも在庫がないという状況。
同じように、ファンの間で話題を呼び、書店の店頭でも品薄となっているのが、香取慎吾のブログをまとめた書籍『慎語事典』(2015年発刊)だ。
今年1月1日の書き込みから、Johnny’s webでの公式ブログ『慎語事典』の更新をストップしている香取。日々の思いを頻繁に綴ってきたブログから香取の声が聞こえなくなってしまった。そこでせめてもと、これまで3年、500日分のブログが収載されている『慎語事典』を改めて読んで、香取の繊細な心の動きやSMAPとしての活動記録、メンバーへの思いを感じ傷心を慰めているファンも多い。
また注目すべきは、メンバー5人で写っている貴重なオフショット。2013年『SMAP×SMAP』の「初めての5人旅」企画で温泉旅館に泊まった時に、浴衣姿の5人が素の笑顔を見せる超レアなカットが収められている。
その姿は国民的スーパースター集団というより、気心の知れた仲間同士。ほろ酔いになってカラオケで盛り上がるリラックスした空気が伝わってくる。プライベートでは全員揃って食事をするようなことはなかったというSMAPの5人。このカットがメンバー揃った最後のオフ写真になってしまったのだろうか…。
『慎語事典』に掲載されている193点の写真はすべて香取が自分のスマホで自撮りしたもの。その中には、まだ幼かった香取が木村拓哉からプレゼントしてもらい28年間大切にしてきた財布が写っているカットもある。
しかし…
「解散騒動の後、香取はその財布を使わなくなった。」(『女性セブン』9月1日号より)
革を継ぎ足し修理を繰り返しながら愛用してきた年季の入った財布をうれしそうに持つ香取。あの写真を撮った時、あのブログの文章を書いた時、何を考えていたのだろう…。今だからこそ、344ページにわたるこの一冊から、香取慎吾の本音を感じ、探っていきたい気持ちになる。