《気分がすぐれない時の私の楽しみは…日頃からコツコツ貯めているJALマイルのチェック》(2月2日)
《早く旅行に行きたいな~》(7月3日)
約10か月の闘病生活の間、北斗晶(49才)はブログに何度となくそう綴ってきた。「家族で海外旅行」は悲願であり、希望の光だったからだ。
7月末には、《まだ治療で平日は毎日通院だから、終わるまではどこも旅行に行けないけど》と嘆いていたが、それから約3週間後、願いは叶うことになる。8月15日、家族4人はアメリカ・アリゾナ州にあるセドナへ旅立った。
昨年7月に乳がんが発覚し、同年9月に右乳房全摘手術を受けた北斗。術後も数度の抗がん剤治療を受け、入退院を繰り返してきた。痛みや吐き気、副作用による脱毛など苦しい闘病生活があったことを、本誌も報じてきた。
病に倒れるまでは国内外を問わず頻繁に旅行に出かけ、自宅トイレの棚には海外のガイドブックや絶景写真集をズラリと並べるほどの旅行好き。
「海外旅行に行った友人からの写真やお土産を見ては“バーチャル旅行”に浸り、パスポートを眺める日々を送っていたそうです」(北斗の知人)
今年2月にはパスポートの更新期限が6月であることがわかり、急遽、証明写真撮影へ。抗がん剤治療後は副作用で頭髪が抜けているだろうから、その前に――当時のブログではそんな思いが明るく書かれている。今年4月、母親は北斗からの言葉を本誌に語ってくれた。
「“病気を治して、家族みんなでグアムやサイパンに行くんだ”って。“キレイな海で日が暮れるまで遊んで、おいしいものを食べ尽くそう”って。その日は絶対に来ます。私は信じているんです」
信じていた日は、乳がん発覚から1年後にやってきた。冒頭の通り、一家が旅先に選んだのは日本から距離にして約1万kmのセドナ。アメリカ西南部にあるセドナは、ロスまで10時間、国内線に乗り換えて約2時間、さらにそこから車で約2時間はかかる。
「4月末に抗がん剤治療を終え退院して以降は通院しながら抗がん剤治療、加えてホルモン治療に専念。嘔吐や頭痛も落ち着いて、7月上旬には友人たちと外食するなど、かなり回復した様子でした」(芸能関係者)
顔色は明るく、春先に比べると、むくみもとれてスッキリした表情になった北斗。14時間の旅路をものともしない“たくましさ”を見せた。
乳腺外科「ベルーガクリニック」院長の富永祐司さんが言う。
「このタイミングで旅行に行けるということは、4月に終えた抗がん剤治療の副作用も出ておらず、その後の放射線治療やホルモン治療の経過も順調だということでしょう。7月末まで毎日通院していたということは再発の可能性も低い。再発や転移していた場合、毎日通院して治療するというよりは週単位での通院や入院などになるからです」