最近の若い女子アナは顔と名前が一致しない──。そんな読者は多いのではないか。それもそのはず、民放各局は若手女子アナの育成に頭を抱えているのだ。反面、これまで「地味」とされてきたNHKが「女子アナ黄金時代」を迎え一人勝ち状態。なぜ“1強5弱”となったのか。
日本選手団の歴代最高の「41個」のメダルラッシュに沸いたリオ五輪。選手の活躍同様に注目を集めたのがNHK・杉浦友紀アナ(33)の存在だった。
NHKは五輪関連番組が軒並み絶好調。視聴率でもトップ10に9番組がランクインした。その立役者となったのが杉浦アナだ。競技後の競泳・萩野公介選手(22)に水をせがまれ、飲みかけのペットボトルを渡した“間接キス事件”も大きな話題となった。話題性以外でも、「杉浦が現場を支えていた」とNHK関係者がいう。
「民放各局がタレントや元アスリート頼りで番組を制作する中、杉浦はメインキャスターとして進行をこなす傍ら、現場のレポートまでしっかりとこなした。その姿を見た民放のスタッフは『ウチにも欲しい』と漏らしていた」
杉浦だけでなくNHKは女子アナが大豊作だ。『クローズアップ現代+』のメインキャスターを務める女子アナ7人は、AKB48の「神セブン」になぞらえて、「NHK神セブン」と呼ばれる。
杉浦アナのほか、小郷知子アナ(38)、井上あさひアナ(35)ら美熟女アナたちが鎬を削り合う。そのほか、『ブラタモリ』の桑子真帆アナ(29)や近江友里恵アナ(27)ら次から次へと人気アナが生まれている。
どうしてNHKだけが、人気アナを輩出できているのか。NHKのほか、民放各局にも出入りする制作会社スタッフが解説する。
「NHKでは入局後、まず地方支局に配属され数年間の下積みでレポート力など実力を磨く。いまや売れっ子の井上や桑子も地方勤務の経験者です。
民放とは違い厳しい研修で発音から話すスピードまで教育されるため高齢者にも聞きとりやすいアナウンス力が身につく。チヤホヤされて育つわけではないので『民放の女子アナと一括りにしないで』と思っているはずです」
※週刊ポスト9月16・23日号