いまや日本人にとって馴染み深い“からあげ”のひとつとなっているケンタッキー・フライド・チキン(以下、KFC)。KFCは1羽の国内産ハーブ鶏を9ピースに切り分ける。部位は全部で5種類(※注文時の指定は不可)。
【キール(胸)】やわらかく、あっさり
【ウイング(手羽)】コラーゲン豊富で濃厚
【リブ(あばら)】骨まわりの肉に旨みが凝縮
【サイ(腰)】プリプリした食感が醍醐味
【ドラム(脚)】鉄分が多く、ジューシー
世界でたった2人しかいない「オリジナル・レサピー・チキン マイスター」(ORマイスター)と呼ばれるプロフェッショナルの笠原一樹氏と羽鳥裕昭氏に、部位ごとの特徴をきいた。
「紙で包まず手づかみでかぶりつくのが正統派の味わい方。ウイングなど部位によっては先に骨を外すと食べやすくなります。リブの小骨は味が染みて、しゃぶりつくと最高においしい。食べやすいよう、独自のカットと店舗の仕込みを工夫しています」(笠原、羽鳥両氏)
KFCのオリジナルチキンは、残った骨も捨てるなかれ。「骨までしっかり染みこんだ11種類のハーブ&スパイスの風味が、和洋中様々な料理とマッチします」(笠原、羽鳥両氏)
以下はORマイスターが推奨する調理法だ。
【ラーメン】
骨を水を張った鍋に入れ、コトコト1時間ほど煮てダシをとる。スープの味付けはシンプルに塩胡椒か醤油で。「骨だけでなく、衣も一緒に煮込むのがミソ。塩味や旨みが溶け出し、グッと味が深まります。ダシは親子丼の割り下にも◎。親子丼の具にするにはサイが一番合いますね」(笠原氏)
【シチュー】
割いたチキンで作るホワイトシチュー。「クリーミーなシチューをスパイシーにアレンジ。部位はキールがオススメです」(羽鳥氏)
【炒飯】
チキンの肉を細かく割いて、刻み野菜とご飯を炒めるだけ。味付けは、パラパラッと塩を振るくらいで十分とか。
※週刊ポスト2016年9月9日号