サッカーW杯アジア最終予選で、依然として厳しい戦いが続く日本代表。その精神的支柱でもある本田圭佑を、「次元の異なる存在」と評価するのが堀江貴文氏だ。堀江氏は新著『ウシジマくんvs. ホリエモン 人生はカネじゃない!』の中でも、自身の経験と比較しなら本田の心情について独自分析している。堀江氏が語る。
「本田圭佑の発想は、抜きんでて先を行っている。しかし、30歳の今、サッカー界での自分のポジションに納得がいかないのだろう。本当なら、日本代表でW杯をとっくに制して、もっとずっと先に行っていなければいけないのに。現状にとどまっている自分が歯がゆいのだと思う」(以下、「」内は堀江氏)
堀江氏がこう推測するに至った背景には、同じ30歳の頃の自分の姿があるという。東京大学在学中に起業した堀江氏はすぐに経営が軌道に乗り、急成長。「ネットビジネスの旗手」としてマスコミなどにたびたび取り上げられた。だが、当時の心境は必ずしも喜びに満ち溢れていたわけではなかったようだ。堀江氏が吐露する。
「会社経営がうまくいって、どんなに周りから褒められても嬉しくはなかった。本当に行きつきたいところは、はるか遠くだったからだ。本田の言動やスタイルは唯我独尊すぎると、批判があるようだけれど、誤解されている。彼が追っているビジョンに、まだ大多数の人が追いついていないだけだ」
同書の中で堀江氏は、本田のビジネスマンとしての有能な一面も紹介。現在、本田がビジネスで積極的に投資している「有望な種」は、「10年もしないうちに大きな実をつけるだろう」と予測している。
◆堀江貴文(ほりえ・たかふみ)
1972年、福岡県生まれ。実業家。SNS media&consulting株式会社ファウンダー。ライブドア元代表取締役CEO。東京大学在学中の1996年起業。以後、プロ野球参入やニッポン放送の買収表明、総選挙立候補など次々と脚光を浴びる。現在は、自身が手がけるロケットエンジン開発など様々な事業で幅広く活躍。最新刊は『ウシジマくんvs.ホリエモン 人生はカネじゃない!』。