ライフ

かつて結婚と仕事を天秤にかけた美希42歳の「タラレバ」

「なんであの時、結婚しておかなかったんだろう」(写真:アフロ)

 40代独身女性は「結婚」をどう考えているのか。彼女たちの本音に迫るこのシリーズ、第1回「41歳、優子の場合」は大きな反響を得た。生涯未婚率が高まる中、平成22年度の国勢調査結果によると、40代独身女性でその後の10年間に結婚した人は、たったの「1%弱」。一方で、いま40代の独身女性の30%強が、「結婚願望がある」と答えている(※)。40代独身女性は結婚を、したくなかったのか、できなかったのか、これからするのか。理想と現実のはざまに揺れる女たちのそれぞれの事情。第2回をお届けする。(※明治安田生活福祉研究所「20~40代の恋愛と結婚」より)

 * * *
■42歳、埼玉県出身・東京都在住、商社勤務、美希の場合

 美希が取材に指定したのは丸の内のオープンカフェ。真夏の18時はまだ明るく、通りをサラリーマンやOLが足早に通り過ぎていく。この街に生きる人はみな忙しい。

「夜なのにカフェでごめんなさい。明日は土曜日でしょ、土曜は早朝から走るので、夜の食事は簡単に済ませるんです。明日は仲間と走るから皇居ですね。平日は家から近い神宮外苑を走ることが多いのですが。マラソンは3年前から始めました。元々体を動かすのは好きですし、ダイエットになりますし、マラソンで各地に行くのも楽しい。これまでに、大きな大会だと沖縄マラソンと大阪マラソン、ホノルルにも出ました。次は北海道と京都を狙っています。そして一番行きたいのは、有名シャトーのワインを飲みながら走るフランス・ボルドーのメドックマラソン!」

 身長171センチ、仕立てのよいパンツスーツをさらりと着こなす美希に会い、元宝塚のトップスター、女優の真琴つばさを思い出した。総合商社からグループ会社に出向中の課長。外見にたがわぬキャリアウーマンだ。マラソン以外にも、ラグビー観戦、料理、英語と趣味は広く、お酒も大好き、今でも朝まで飲むことが少なくないという。

「親に感謝なのですが、私、体力があるんです。暇さえあれば動いていますね」

 多趣味なだけあり、交友関係も広い。フェイスブックの友達は1000人を越す。フェイスブック上の友達とリアルの友達は違う、とはよく言われるが、美希の場合、リアルの友達も多いようだ。

「いわゆるサバサバした姉御タイプだからかな。私自身はあまり人の好き嫌いはなくて、食べるのと飲むのが好きな人となら、だいたい、誰とでも友達になれます。女子って、結婚や出産で境遇が変わると疎遠になるとよく言いますが、私の場合、そうはならないんです。夏休みは、女友達と、彼女の旦那と、子供と私という4人で、セブ島に行ってきました。一人で行くより楽しいでしょ」

 友達が多く多趣味。つまり彼女は独身貴族を謳歌する「結婚って何ですか?」タイプか──と思いきや、「今は結婚したいです」と、きっぱりと言った。とはいえ、その境地に辿りつくまでには、それなりの変遷があったようだ。

関連記事

トピックス

10月には10年ぶりとなるオリジナルアルバム『Precious Days』をリリースした竹内まりや
《結婚42周年》竹内まりや、夫・山下達郎とのあまりにも深い絆 「結婚は今世で12回目」夫婦の結びつきは“魂レベル”
女性セブン
騒動の発端となっているイギリス人女性(SNSより)
「父親と息子の両方と…」「タダで行為できます」で世界を騒がすイギリス人女性(25)の生い立ち 過激配信をサポートする元夫の存在
NEWSポストセブン
宇宙飛行士で京都大学大学院総合生存学館(思修館)特定教授の土井隆雄氏
《アポロ11号月面着陸から55年》宇宙飛行士・土井隆雄さんが語る、人類が再び月を目指す意義 「地球の外に活動領域を広げていくことは、人類の進歩にとって必然」
週刊ポスト
九州場所
九州場所「溜席の着物美人」の次は「浴衣地ワンピース女性」が続々 「四股名の入った服は応援タオル代わりになる」と桟敷で他にも2人が着用していた
NEWSポストセブン
初のフレンチコースの販売を開始した「ガスト」
《ガスト初のフレンチコースを販売》匿名の現役スタッフが明かした現場の混乱「やることは増えたが、時給は変わらず…」「土日の混雑が心配」
NEWSポストセブン
希代の名優として親しまれた西田敏行さん
《故郷・福島に埋葬してほしい》西田敏行さん、体に埋め込んでいた金属だらけだった遺骨 満身創痍でも堅忍して追求し続けた俳優業
女性セブン
佐々木朗希のメジャーでの活躍は待ち遠しいが……(時事通信フォト)
【ロッテファンの怒りに球団が回答】佐々木朗希のポスティング発表翌日の“自動課金”物議を醸す「ファンクラブ継続更新締め切り」騒動にどう答えるか
NEWSポストセブン
越前谷真将(まさよし)容疑者(49)
《“顔面ヘビタトゥー男”がコンビニ強盗》「割と優しい」「穏やかな人」近隣住民が明かした容疑者の素顔、朝の挨拶は「おあようございあす」
NEWSポストセブン
歌舞伎俳優の中村芝翫と嫁の三田寛子(右写真/産経新聞社)
《中村芝翫が約900日ぶりに自宅に戻る》三田寛子、“夫の愛人”とのバトルに勝利 芝翫は“未練たらたら”でも松竹の激怒が決定打に
女性セブン
天皇陛下にとって百合子さまは大叔母にあたる(2024年11月、東京・港区。撮影/JMPA)
三笠宮妃百合子さまのご逝去に心を痛められ…天皇皇后両陛下と愛子さまが三笠宮邸を弔問
女性セブン
胴回りにコルセットを巻いて病院に到着した豊川悦司(2024年11月中旬)
《鎮痛剤も効かないほど…》豊川悦司、腰痛悪化で極秘手術 現在は家族のもとでリハビリ生活「愛娘との時間を充実させたい」父親としての思いも
女性セブン
田村瑠奈被告。父・修被告が洗面所で目の当たりにしたものとは
《東リベを何度も見て大泣き》田村瑠奈被告が「一番好きだったアニメキャラ」を父・田村修被告がいきなり説明、その意図は【ススキノ事件公判】
NEWSポストセブン