SMAPの解散とともに放送終了が決まった『SMAP×SMAP』(フジテレビ系)。芸能人の間でもショックは広がっている。例えばピーコ(71才)。声をつまらせながらこんな胸中を明かす。
「こうやって私がテレビに出ていられるのも『スマスマ』のおかげ。(番組内で)中居くんが『ヒーコ』(ピーコのパロディーコントキャラクター)をやってくれたでしょ。それをきっかけに番組に呼んでくれた。『スマスマ』はお化け番組で、若い人からお年寄りまで見ているから、どの年代のかたもヒーコで知ったピーコになった。(メンバー同士が)本当に和気あいあいと仲よくやっていた番組でした」
中居正広(44才)の名司会ぶりが発揮されているスマスマの名物コーナー「BISTRO SMAP」は、第1回のゲスト・大原麗子をはじめ、国内外、ニュースなゲストが相次いだ。例えば1999年、総理になる直前の小泉純一郎元首相(74才)が来店。
「『夜空ノムコウ』がヒットしてる、なっ。でもあれよりもぼくは『君は君だよ』が好き」
そう話す父を、当時まだ大学2年生だった次男の進次郎衆議院議員(35才)は、スタジオの隅から見守っていたという。彼もまたSMAPのファンだったのだ。
この1月、SMAPの解散回避報道の後行われた国会で、「存続するのはよかった」とコメントした安倍晋三首相(61才)も2005年、自民党幹事長代理時代に来店している。好きな曲は『夜空ノムコウ』と『セロリ』。出演理由は、「家内がものすごいファンで、どうしても見学に行きたいっていう」から、と明かしていた。“家内”の昭恵夫人(54才)に、SMAPの解散について話を聞いた。
「25年。1つのグループが長く続くというのは奇跡的なことで、第一線で活躍してというのは、本当にすごいこと。できればもう少し続けていただきたいけれど…それぞれの考え、判断なので、これからもみなさん活躍していってほしいです。『夜空ノムコウ』や『世界に一つだけの花』とか、本当にいい歌をたくさん歌ってこられた。好きな曲は…選べません」
12月31日の解散まで4か月をきった。それでもまだ『世界に一つだけの花』は売れ続けている。
2003年にリリースされ、草なぎ剛(42才)主演のドラマ『僕の生きる道』(フジテレビ系)の主題歌ともなったこの曲を書き下ろしたのは槇原敬之(47才)。1999年8月、覚せい剤所持の現行犯で逮捕された槇原は、かつてこんな思いを語っている。
「ぼくが歌っていたら、こんなに売れなかったと思います。ぼくはいろいろあったし、偏見という目を感じるときだったと思うんですけど」
奇しくも、小泉氏が聖域なき構造改革を打ち出し、規制緩和で日本は厳しい競争社会となっていた。槇原自身もそんな社会の流れをひしひしと感じていたという。
「周りで“○○の奧さんがエルメスを着ているから、私もエルメスを着なくちゃ”とか、No.1より、オンリーワンでない考え方が蔓延していて、痛々しく思っていたんですね。そういう人たちに育てられちゃうと、子供も絶対そうなるわけで。そういう子供が未来をつくっていくのなら、“そんな未来は嫌だ”と正直、思った」(槇原)
※女性セブン2016年9月22日号