プロ野球界には、常識を覆すようなフォームで活躍する選手が定期的に現れる。昭和(1960~80年代)に活躍した“変態フォーム”の打者を振り返る。
【クラウチング打法】ウォーレン・クロマティ(1984~90年 巨人).321 171本 951安打
尻を突き出し上半身はホームベースに覆いかぶさるほど前傾。風船ガムを膨らませる様も真似された。
【八重樫打法】八重樫幸雄(1970~93年 ヤクルト).241 103本 773安打
プロ入り13年目に、極端なオープンスタンスに変更し、3年後に打率3割を記録。現在はヤクルトのスカウト。
【天秤打法】近藤和彦(1958~73年 大洋、近鉄).285 109本 1736安打
奇抜な構えでヒットを量産した。剣道の構えをヒントに肘の負担を軽減するために考案されたと言われている
【神主打法】落合博満(1979~98年 ロッテ、中日ほか).311 510本 2371安打
顔の正面でバットを握る様が、神主のお祓いに似ている。プロ野球史上唯一、3度の三冠王を獲得した。
【マサカリ打法】木俣達彦(1964~82年 中日).277 285本 1876安打
左足を高く上げバットのグリップを極端に下げた状態から打ちに行く。打法の名付け親は中日スポーツの記者だった。
【こんにゃく打法】梨田昌孝(1972~90年 近鉄).254 113本 874安打
余分な力を抜く目的で両腕をクネクネと動かし、投手とのタイミングを計った。勝負強い打撃に加え、甘いマスクで女性ファンも多かった。
※週刊ポスト2016年9月16・23日号