不倫現場を狙われるのは、芸能人や政治家ばかりではない。一般人である夫の不倫を疑う妻も同様である。探偵を雇い、証拠を揃えて離婚を切り出すのだ。離婚問題に詳しいファウスト法律事務所の福岡隆行弁護士が解説する。
「不倫を裏付けるような写真があれば、慰謝料を請求することができるでしょう。この場合、パートナーと不倫相手と合わせて200万~300万円の慰謝料が相場です」
金銭面や家庭の崩壊もさることながら、社内不倫が露呈すれば、サラリーマンとしての前途を失うことさえある。代償は大きい。
だが、それでも不倫をやめられないのが男の性である。そんな男たちのために、都内にある不倫調査もする某調査会社の代表が浮気の証拠を掴まれないための防御法を教えてくれた。
「いちばん大切なのは、平常心を保ち、とにかく行動パターンを変えないことです。急に携帯にロックをかけたりすれば、不審がるのも当然です」
スマホやパソコンの履歴からバレることが多いが、ここにも注意点があるという。
「履歴は見られてはいけないものだけを消してください。面倒くさいからと、一気に全部消すとかえって怪しい。バレたくなかったら、手間をかけてマメに消しましょう」(代表)
最近は自分のプライバシーをしっかりと管理している男性も少なくはないが、意外なところに落とし穴があるという。
「不倫相手のフェイスブックなどのSNSから足がつくケースが増えています。夫の浮気を疑った妻は、怪しい女性の名前をネットで検索しまくります。夫の出張のタイミングで、その出張先から写真を投稿した女性を妻に発見されて、不倫がバレたケースもあります」(同前)
最後に代表はこう締めた。
「近年は調査対象者の年齢層が上がっている。つまり高齢者の不倫が増えているのです。お金と時間があるのでしょう。ですが、最終的に幸せになったケースはほとんど聞いたことはありません……」
不貞行為の代償は、年齢を重ねても大きいのが現実のようだ。
※週刊ポスト2016年9月16・23日号