『ポケモンGO』効果で株価急騰した任天堂の今後は
カブ知恵代表・藤井英敏氏によると、日銀のETF(上場投資信託)買い入れ額増額の影響で、今後の日本株は「日経平均1万5000~1万8000円の『ボックス相場』になる」と分析している。そうした相場環境で利益を出すにはどうすればよいのか。藤井氏が解説する。
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「ボックス相場」における基本戦略は、「下がれば買い、上がれば売る」という「逆張り」だ。為替が大きく円高に振れようとも株式市場にはほぼ一定の資金が流入するため、人為的にかさ上げされた上の部分で勝負できるかどうかが分かれ目となる。
また、上値が限定的なボックス相場では、さらなる上値を追うよりも、こまめな利食いが必要となる。たとえば100万円の利益を目標にするなら1回の取引で目指すのではなく、20万円ずつ5回で達成するような小刻みな「小掬い商い」に徹するのが原則だ。
もっともそれは、元手が限られる個人投資家にとっては、じれったい話かもしれない。どのような相場環境においても大化けする株は存在するし、相場全体の値動きに関係なく高いボラティリティ(変動率)を見せる銘柄も少なくない。
直近では、世界的なヒットとなっているスマートフォン向けゲーム『ポケモンGO』で株価が急騰した任天堂が典型だろう。7月に同社株は1か月足らずで2倍超に急騰し、一気に相場の主役に躍り出た。7月22日の国内配信開始後は、業績への影響が限定的なことが発表されるなどして株価も低迷しているが、相場の主役は今後も任天堂である可能性が高い、と私は見ている。
まず3DS向けのポケモンの新作ゲームが11月に発売予定で、来年3月には次世代ゲーム機「NX」の発売を控える。それだけだと従来のハード路線とあまり代わり映えしないように思えるかもしれないが、『ポケモンGO』で自社キャラを活かすビジネスに活路を見出したように、昨年発表したDeNAとの提携などによってコンテンツビジネスへの事業転換が大きく進む可能性もある。
株価も下がったとはいえ、昨年までの水準にあり、見限るには早い。ITバブル期のソフトバンク株のように、今後、任天堂株が相場を牽引する可能性は十分あるだろう。
※マネーポスト2016年秋号