25年ぶりとなるカープのリーグ制覇に沸く広島では、就任2年目でチームを優勝に導いた緒方孝市・監督(47)とともに、かな子夫人(43)の評判がうなぎ登りだという。
「昨オフ、4位でCS進出を逃した緒方監督の采配に批判の声が高まっていた時、かな子夫人が地元ラジオ番組などに積極的に出演し、『家にいる時もチームのことばかり考えている』といった好フォローを連発し、ファンも“もう少し長い目で見守ろう”と気持ちよく今季の開幕を迎えられた」(40代カープファン)
中條かな子の芸名でグラビアアイドルとして活動していた夫人は、1996年にカープの現役選手だった緒方監督と結婚。古株のカープファンは「あの結婚があったから今年の優勝がある」と感慨深げに語る。
「1999年オフに緒方がFA権を得た時、長嶋・巨人が獲得に動いて移籍が有力視されていた。その時、熱心に残留するよう説得してくれたのが地元出身のかな子夫人。1999年オフに代わりに巨人に移籍した江藤(智)は今、ジャイアンツの打撃コーチ。あの時に緒方が巨人に行っていたら、生え抜きとしてカープ監督になることも、今年の優勝もなかっただろう」
ファンからすれば“恩人”ということのようだ。加えて、夫人のマルチな才能にも注目が集まる。
「趣味の油絵の腕前は相当なもので、白日会展など数多くの美術展で入選を果たしている。3年前には銀座の画廊で個展を開いたほど」(カープ担当記者)
芸能活動は、夫がカープ監督ということもあって地元重視を徹底。県の少子化問題キャンペーン、中国地方限定のビール広告などでイメージキャラクターを務め、「読売新聞の広島県版で月1回の連載もある。地元ではもちろん有名人だが、街中で声を掛けても、気さくに笑顔で挨拶を返してくれる。地元チーム監督の良妻の見本」(前出・古株ファン)ととにかく高評価。
新井貴浩、菊池涼介、鈴木誠也らMVP候補だらけのカープだが、陰のMVPは「神ってる才能」を見せる監督夫人ということか。
撮影■山崎力夫
※週刊ポスト2016年9月30日号