就任から早2か月、連日ニュース、ワイドショーを騒がせている小池百合子・東京都知事(64才)のモーレツな仕事ぶり。都議会のドンと大げんかし、東京五輪の経費問題を追及し、待機児童の緊急対策を打ち出し、都庁職員の残業ゼロを導入し、自分の給料は半分に。その合間に、定例の記者会見をし、安倍首相や蓮舫民進党代表などと会い、日本とブラジル・リオデジャネイロを2往復した。都の関係者は舌を巻く。
「矢継ぎ早に新しい政策や提言をぶち上げるので、専門家であるはずの都庁の役人がそのスピードについていけないほど。知事はほとんど寝ていないんじゃないでしょうか。もちろんプライベートなんて一切なし。“まとまって睡眠をとったのは、リオの行き帰りの飛行機だけ”と本人が話していました。並の男なら倒れてますよ(笑い)。すごいエネルギーです」
その上、さらに築地市場の豊洲新市場への移転問題へと切り込んだ。そもそも築地移転が決まったのは、石原慎太郎氏(83才)の都知事時代だった。
「石原氏は都議会の第一党だった民主党の反対を押し切り、強硬に築地移転を押し進めました」(都政関係者)
いわば築地市場の移転は、石原氏の大きな“功績”の一つ。石原氏からすれば小池氏が都知事選出馬の公約に「延期」を掲げたことは、イチャモンをつけられたに等しい。
「石原さんは小池さんの対抗馬の応援演説で、小池さんをこき下ろすために『年増の厚化粧』発言をしました。しかし、そこで小池さんは『顔のアザを隠すため』と冷静に切り返した。今振り返れば、この応酬で都知事選は小池さんの勝負ありでした。『女性のコンプレックスを攻撃する古い男社会に立ち向かう女性の代表』として一気に女性有権者が味方についたんです」(政治ジャーナリスト)
知事就任後は公約通りに市場移転の延期を決定。それだけでなく、豊洲新市場の地下にぽっかり空いた「水浸しの地下空間」までスッパ抜いてみせた。
「旗振り役だった石原氏とその側近たちがいかにずさんな移転計画を立てていたのかが明らかになりました。石原氏にとっては、顔に泥を塗られたも同然です。ここまでするとは『厚化粧』発言の意趣返しなんじゃないかと…」(前出・都政関係者)
※女性セブン2016年10月13日号