10月30日から11月26日までのほぼ1か月間、香港国際空港を離着陸する航空便計2520便が運航を取り消すことが分かった。空港の航空管制システムを全面的に刷新するためで、香港・日本間の旅客機も大きな影響を受けるという。
香港の英字紙「サウスチャイナ・モーニング・ポスト」が同空港関係者からの独自ニュースとして報じた。
各航空会社には事前に通知されているが、すでにキャンセルとなる便を予約している旅客については、他の便への変更の連絡がなされているという。
同空港では2012年ごろから管制官が航空機の行方を10秒間見失ったり、航空機の機長らと管制官との応答が突然できなくなるという事故が発生しており、「時代遅れの管制システムだ」との指摘がなされてきた。
2014年には新システムを導入したものの、同じような不具合がみられていることから、今回はシステムの全面交換となったという。
この交換時期が10月30日から11月26日になったのは、この時期が香港の空港を利用する旅客が最も少ないからだという。
同空港を拠点とするキャセイパシフィック航空とドラゴン航空の1日の離着陸数は約450便で最も多く、日本のほか、韓国、台湾、タイなどのアジア諸国の各空港にも乗り入れており、大幅に削減される見込みだという。
このため、香港国際空港関係者は「予約する前に、キャンセルされていないか確認する必要がある」と注意を促している。
また、新たな管制システムを導入することにより、同空港で「モニター可能な航空機数が増え、1日の運航便数を大幅に増やすことが可能になる」と同関係者は話している。