お笑いコンビ・さまぁ~ずの名前は、以前はバカルディ。くりぃむしちゅーも、以前は海砂利水魚。改名をして、成功する芸能人がいる一方で、失敗する人も…。名前や改名には、一体どんな秘密があるのだろうか。
脳と言葉の語感がもたらす力について研究をしている感性アナリストの黒川伊保子さんは、「発音して楽しい名前は、口コミに乗りやすく人気になりやすい」と言う。
「歌手や芸人の名前に、発音しづらい名前をつけるのは不利。ディーンなどの長音や、ん、パピプ…などのP音、ジャ、ジュなどのJ音、シャなどのSH音などは、口腔内に発散する楽しさをつくり出す音。これをうまく配すと、聞いて心地よく、発音してみたくなります。
山本譲二(元・伊達春樹)、天童よしみ(元・吉田よしみ)、吉幾三(元・山岡英二)、くりぃむしちゅー、さまぁ~ずは、改名で発音して楽しくなるエンターテイメント効果が上がっています」(黒川さん)
逆に改名失敗なのが、元・能年玲奈の「のん(23才)」。
「“ノーネンレナ”は発散効果(ノー、ネン)が高く、華やかさを感じさせる“ラ行音”の名前“レナ”が、女優としての華を添えていました。しかし“のん”は、短すぎて名前の個性が立たず、何より華やかさが足りません。早く別の名前に変えることをおすすめします」(黒川さん)
さらに、改名で大きく成功した芸能人として黒川さんが挙げるのは、樹木希林だ。
「改名前の名前は、細身の美女を思わせる素敵な名前だった樹木希林さん(元・悠木千帆)。しかし、喜劇OKで強烈な個性の持ち主であるご本人には物足りなかったかもしれません。改名後は、筋肉が緊張する“キキキ”を最後の“リン”で一気に発散する刺激的なネーミングに。毎日見聞きするとちょっとクドく感じるかもしれませんが、たまに見ると深く印象に残る。個性派女優にぴったりです」(黒川さん)
※女性セブン2016年10月13日号