現役時代は3度の三冠王という圧倒的な実績を残し、監督としては「強いけど面白くない」と評された落合博満氏。ところが落合氏がGMを務める中日ドラゴンズは今シーズン、19年ぶりとなる最下位が確定した。GMとしての手腕には賛否両論が飛び交う落合氏だが、ある中日OBは、『週刊ポスト』の取材に対して次のように漏らした。
「名古屋でメシを食っている以上、表立ってはいえないが、やはり最も大きいのは白井文吾オーナーの責任だろう。白井オーナーは自他ともに認める落合GMの後ろ盾。落合氏の“独裁”は、その近すぎる関係の上に成り立っている。ここにメスを入れない限り、監督や主力選手を入れ替えても状況は変わらない」
本誌は落合GM体制の命運を握る白井オーナーを直撃した。今季最終戦が東京ドームで行なわれた9月28日早朝、愛知県内にある自宅から出てきたところで御年88歳の白井氏は取材に応じた。
──落合GMは1月退任ですか?
白井「退任じゃないだろう。契約切れということだよ」
──その後はどうなるのか。球団に残るのか。
白井「そんなことを今決めたら失礼でしょう。たとえば、来年は要らないといったら、やる気がなくなってしまうじゃないか。常識ですよ。あなたが、あと何日でクビだといわれたら気分悪いでしょう。それと同じことだよ」
──現場では落合GMへの不満が高まっているが、オーナーがそれを擁護しているといわれている。
白井「擁護はしていない。擁護もしないけど、一部の人のように攻撃もしない。だって、契約しているんだものね、わははは」
豪快に余裕の受け答えを続ける白井氏。そこで落合氏の“嫌われぶり”についてぶつけると、真っ向からの反論が飛び出した。