ある世論調査では、9割の東京都民がその働きぶりを「評価する」と回答している小池百合子都知事(64才)。圧倒的な都民の支持をバックに猪突猛進する小池知事があぶり出すのは、都政のデタラメぶりだ。
その最たるものが、築地市場の豊洲移転問題。9月29日、都は豊洲市場の青果棟周辺の地下水から、環境基準を上回る有害物質のベンゼンとヒ素が検出されたと公表した。築地市場のまぐろ仲卸業者「小峰屋」の和知幹夫さんが悲鳴をあげる。
「豊洲は地下水汚染が心配だし、移転先の建物にヒビが入ったとの話も聞く。もはや安心して豊洲の魚を食べられないのは明白で、移転を撤回して築地を再整備してほしい」
就任後、小池知事は地下水モニタリング調査の結果が出そろう来年1月まで移転を「延期」すると表明したが、この問題は今後どうなるか。都知事側近の1人である、若狭勝衆議院議員が予測する。
「来年1月の検査結果等を踏まえ、あくまで安全性が確保されれば計画通り豊洲に移転するはずです。必要に応じて改修工事を行うことになるでしょうから、移転時期は未定です」
このように大方の見方は、「移転やむなし」だが、都政に詳しいジャーナリストの鈴木哲夫さんは、「白紙撤回も充分ある」と指摘する。
「ここまで信頼を失った豊洲に市場を移すと将来に禍根を残します。小池知事の側近からは、『環境保護を名目にして豊洲移転を白紙撤回し、築地市場を改修するプランもある』との声があります。白紙を望む都民の声が高まれば、移転撤回はありえます」
※女性セブン2016年10月20日号