春夏のくだものは、すいか、メロンなどの野菜の仲間が甘く熟したものが中心だったが、秋から冬にかけては、果樹の実が中心になってくる。それは鳥や動物に種を運んでもらうために、鮮やかに色づき、甘く熟すのだと、野菜とくだもののスペシャリストである野菜ソムリエの牧野悦子さんは言う。
最近は、光センサーなどで糖度や熟度などを細かく選別しているので、店頭に並ぶものの味は、安定している。
「栄養をたっぷり実に蓄えた糖度の高いくだものは、野菜に比べて傷みやすい。収穫後に追熟するのは、洋なしなどのごく一部。より新鮮なものを選び、購入後は早めに食べきることを心がけて」(牧野さん以下「」内同)
選ぶ際に共通しているのは、手に持った時にどっしり重みがあり、色つやがよいこと。くだものごとの選別ポイントも参考に、旬の味を楽しんで。
まずは、ぶどうについて。
皮ごと食べられる品種や種なしタイプが人気だが、どの品種も上から熟していくので、房の上部が甘い。
【選ぶポイント】
軸が太くてしっかりとハリがあり、青々としているものが新鮮。実の大きさがそろっていて、ぎっしり詰まった感のあるものがおいしい。
「皮の表面を覆う白い粉はブルームといい、水分の蒸発をぶどう自身で防いでいるもの。しっかりついているものほど新鮮で、鮮度が落ちると実がテカテカ光ってきます。マスカットなどの青系ぶどうは、熟度が進むと黄色くなり、実がやわらかくなりますよ」
【保存法】
常温で保存し、食べる1~2時間前に冷蔵庫で冷やすといい。
続いては、なし。