現在、定数127名の都議会で最大会派の自民党都議は半数近い60名を占める。小池知事の初登庁時、報道陣の求めに「あなたの要望に応える義務はない」とツーショット撮影を拒否した自民党・川井重勇議長らは都民から「あまりに非礼」と猛バッシングされた。小池氏は今後、オヤジたちの伏魔殿、都議会とどう渡り合っていくのか。
識者は「来年6月の都議会選がポイント」と口をそろえる。
「都議の目下の目的は来年の選挙で当選することです。小池人気が絶大の現状では、彼女と一緒に選挙ポスターに写れるかどうかが選挙結果を大きく左右するので、自民党都議は知事との対立を避けるはず。ただし、ひとたび選挙が終われば、態度をガラリと変えて対決姿勢になるかもしれない」(自民党都連関係者)
小池人気に恐れおののくオヤジ心理を見透かすかのように、小池知事は着々と先手を打っている。10月下旬には18才以上の日本国民を対象にして、自身が塾長を務める政治塾「希望の塾」を開講する予定だ。その運営を担う本橋弘隆・自民党豊島区議が言う。
「今後の日本社会を担うリーダー育成が目的であり、“第二の小池百合子”を育てたい。政治家を目指す塾生には、政治家としての心得から選挙の戦い方まで詳しく指導する予定で、卒業生が来年の都議選に出馬することもありえます」
都議会の出方によっては、この政治塾が「小池新党」につながっていくのだろうか。その可能性について若狭勝衆議院議員はこう語る。
「まずは政治塾を立ち上げ、小池さんの支援者を幅広く輩出する。この先都議会が小池さんの正論を聞かず、対決姿勢を見せたら、政治塾を母体として小池新党を立ち上げ、来年の都議選に向けて戦うことになるでしょう」
現在の人気なら「小池新党」の躍進は間違いないだろう。さらにその先には、まさかの「3都市連合」があると指摘するのは都政に詳しいジャーナリストの鈴木哲夫さんだ。
「河村たかし名古屋市長の地域政党『減税日本』や『大阪維新の会』は旧態依然の政治を変えて、“住民ファースト”を目指す方向性が小池さんと同じです。まずは東京、大阪、名古屋の3都市が連携して地方政治を改革し、その後一緒に国政を目指す可能性がある。
小池都政についてSNSで盛んに発言する橋下徹さん(現・大阪維新の会法律政策顧問)が今後の3都市連合のキーマンとなるかもしれません」
河村たかし名古屋市長に小池知事との連携について問うと、「ワシは小池さん、大阪維新の会の関係者と連絡を取り合っています。日本のために、いずれは東京、大阪と名古屋で新党を作って国政を変えないかん。小池さんは東京を改革したら、もう一度、国政に出て女性総理を目指すんじゃないですか」と前向きな答えが。
小池知事への期待は膨らむばかりだ。
※女性セブン2016年10月20日号