日本自動車連盟(JAF)は今年6月、交通マナーについて、全国の自動車ユーザー6万4677人にアンケート調査を実施。その中で「ウインカー(方向指示器)を出さずに車線変更や右左折する車が多い」でワースト1位となったのが岡山県だった。
ちなみに道交法では、車両は右左折する際に交差点の30メートル手前、進路変更では変更3秒前までにウインカーを表示するよう規定されている。違反すると違反点数1点、反則金6000円が科される。
岡山県にも以前からその“自覚”はあったようで、2005年からドライバーにウインカーによる合図を徹底しようと一部の交差点に「★合図」という路面表示を独自に導入。それでも、「ウインカーを出さなくても許されると信じている」(岡山県民)というほど「岡山ルール」は根付いてしまっているようだ。
このようなローカルルールは、他県にも存在する。
JAF調査で「全般的に交通マナーが悪いと思う」で、1位になった香川県(80%)には、踏切に入る前に一旦停止をしなくてもいいという「香川ルール」が横行し(もちろん道交法違反)、止まろうものなら後ろから猛烈なクラクションが鳴らされるという。
2位の徳島県(73.5%)には、「阿波の黄走り」なるルールがある。
「黄色信号で車が止まらない」、「青から黄に変わるとスピードを上げる」というもの。徳島新聞が県内のドライバーに意識調査したところ「黄色で止まるという意識はない」、「止まると後続車の迷惑になる」などの声があった。
くどいようだが、道交法で黄色は、「停止位置に近接し安全に止まることができない場合を除き、停止しなければならない」とある。
※週刊ポスト2016年10月14・21日号