国際情報

叩かれるロッテ 本当は韓国経済と利益を分け合う関係

重光武雄氏と長男・宏之氏 YONHAP NEWS/AFLO

 昨夏に勃発したロッテグループの経営権争いは、創業家の脱税・裏金騒動に発展し、いまや韓国の国民、メディア、検察が結託した「ロッテ叩き」に拡大した。全容を知る立場にあったロッテグループ副会長は、全面捜査を前に自死を遂げ、ロッテ会長は横領・背任の疑いで逮捕状を請求されるなど、泥沼の様相を呈している。

 その深層には、稀代の在日経営者が育てあげた巨大帝国の「国籍」を巡る問題が根差している。「親日的だ」と言われたり「韓国の富を日本に流出させている」といった批判を韓国国内でされているのだ。そもそも、ロッテは韓国企業なのか日本企業なのか──そんな問いからジャーナリストの李策氏が考察する。

 * * *
 個人的には、「在日韓国人が作り育てた企業である」というのが正しいような気がする。ロッテは、武雄氏が日本で創業した企業だ。

 1922年、韓国・慶尚南道蔚州郡の谷間の村で生まれ、1941年に18歳の若さで渡日。終戦後の1947年に町工場でチューインガムの製造を始め、翌1948年にロッテを立ち上げた。

 ガムのトップ企業だったハリスを打ち負かし、1964年にはチョコレートに参入。明治製菓、森永製菓を猛追して菓子業界のトップに躍り出る一方で、韓国には1965年の日韓国交正常化後に本格進出した。

 こうした歴史を踏まえれば、日本に資本があるのはむしろ当たり前のことだ。そして、ロッテは韓国に進出して以降、日本から1千億円単位で投資してきた。しかもその相当部分は、金融がグローバル化する以前に行われている。

 在日本大韓民国民団の関係者が言う。

「日本との国交正常化後も、韓国は長らく貧しい国だった。とくに、外貨がぜんぜん足りなかった。今だから言えることですが、韓国に外貨が不足していた時代、民団の団員らは本国で行事がある度にカバンに現金を詰めて運び、投資に回していた。ロッテだって同じでしょう。こうした投資が、切迫した外貨需要に応えた部分が大きかったのです」

関連記事

トピックス

大谷翔平(時事通信)と妊娠中の真美子さん(大谷のInstagramより)
《妊娠中の真美子さんがスイートルーム室内で観戦》大谷翔平、特別な日に「奇跡のサヨナラHR」で感情爆発 妻のために用意していた「特別契約」の内容
NEWSポストセブン
事件は、琵琶湖からほど近い滋賀県長浜市の閑静な住宅街で起きた(時事通信フォト)
「死んじゃうんじゃないの、なんて冗談を…」裁判所事務官の“黄色い家”の冷凍庫から女性遺体 証言で浮かび上がった“奇妙な家族関係”《事件の端緒はある夫婦の遺書》
NEWSポストセブン
米国からエルサルバドルに送還されたベネズエラのギャング組織のメンバーら(AFP PHOTO / EL SALVADOR'S PRESIDENCY PRESS OFFICE)
“世界最恐の刑務所”に移送された“後ろ手拘束・丸刈り”の凶悪ギャング「刑務所を制圧しプールやナイトクラブを設営」した荒くれ者たち《エルサルバドル大統領の強権的な治安対策》
NEWSポストセブン
沖縄・旭琉會の挨拶を受けた司忍組長
《雨に濡れた司忍組長》極秘外交に臨む六代目山口組 沖縄・旭琉會との会談で見せていた笑顔 分裂抗争は“風雲急を告げる”事態に
NEWSポストセブン
会見中、涙を拭う尼僧の叡敦(えいちょう)氏
【天台宗僧侶の性加害告発】フジテレビと同じ構造の問題ながら解決へ前進しない理由とは 被害女性への聞き取りも第三者の検証もなく、加害住職の「僧籍剥奪せず」を判断
NEWSポストセブン
中居正広氏とフジテレビ社屋(時事通信フォト)
【被害女性Aさん フジ問題で独占告白】「理不尽な思いをしている方がたくさん…」彼女はいま何を思い、何を求めるのか
週刊ポスト
食道がんであることを公表した石橋貴明、元妻の鈴木保奈美は沈黙を貫いている(左/Instagramより)
《食道がん公表のとんねるず・石橋貴明(63)》社長と所属女優として沈黙貫く元妻の鈴木保奈美との距離感、長女との確執乗り越え…「初孫抱いて見せていた笑顔」
NEWSポストセブン
生活を“ふつう”に送りたいだけなのに(写真/イメージマート)
【パニックで頬を何度も殴り…】発達障害の女子高生に「生徒や教員の安心が確保できない」と自主退学を勧告、《合理的配慮》の限界とは
NEWSポストセブン
5人での再始動にファンからは歓喜の声が上がった
《RIP SLYMEが5人で再始動》“雪解け”匂わすツーショット写真と、ファンを熱狂させた“フライング投稿”「ボタンのかけ違いがあった事に気付かされました」
NEWSポストセブン
中居正広の私服姿(2020年)
《白髪姿の中居正広氏》性暴力認定の直前に訪問していた一級建築士事務所が請け負う「オフィスビル内装設計」の引退後
NEWSポストセブン
これまで以上にすぐ球場を出るようになったという大谷翔平(写真/AFLO)
大谷翔平、“パパになる準備”は抜かりなし 産休制度を活用し真美子夫人の出産に立ち会いへ セレブ産院の育児講習会でおむつ替えや沐浴を猛特訓か
女性セブン
ネズミ混入トラブルを受けて24時間営業を取りやめに
《ゴキブリ・ネズミ問題で休業中》「すき家」24時間営業取りやめ 現役クルーが証言していた「こんなに汚かったのか」驚きの声
NEWSポストセブン