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植松晃士氏 参考にすべき秋ファッションは小池都知事の王道系

大人の秋コーディネートを解説する植松氏

 世のオバサマ方に健康かつ美しく人生を謳歌していただくべく、ファッションプロデューサーの植松晃士さんがアドバイス。今回はこの秋のトレンドに関するお話です。

 * * *
 皆さま、ご機嫌よう! ようやく街も秋めいてまいりました。今回はこの秋のトレンドファッションについてお話ししますね。まず大きな流れとして、引き続き1970~1980年代を感じさせるファッションが注目されています。レトロなテイストやフォークロア、ボヘミアンスタイルもあります。

 だけどこれらを、中高年の皆さまは封印していいと私は思っています。理由は、モデル並みのプロポーションでない限り着こなしが難しいから。正直言って、素敵なボヘミアンスタイルの大人なんて、ほとんど見たことがございません。ボヘミアンみたいな大人なら、拝見しますが。

 では、大人が取り入れるべきトレンドはというと、黒、白、グレー、紺の無地もの。今年の主流の色です。

 アイテムは、春夏から引き続き、丈の長めのスカーチョと呼ばれる、ぱっと見はスカートに見えるエレガントなガウチョパンツが流行っています。

 とはいえスカーチョは、20代のお嬢さんが着ると、大人っぽくて素敵なのですが、大人世代が着ると、ギャップがなさすぎて、トレンドを身につけている感がありません。

 一般的にギャップは、人の魅力を増幅して見せてくれる大切な要素です。つまり随分前に大人になった女性が、大人っぽいスカーチョをはいたところで、何も生み出しません。

 ではどんなファッションが大人にはお似合いかというと、ひとつの好例が、都知事選のときの小池百合子さん。

「えっ? ギャップなんてないじゃない!」と思うでしょ? まさにそれが正解なんです。

 若い世代のようにスタイリッシュに着こなせるトレンドアイテムで勝負するのではなく、ベーシックな“きちんと感”を前面に押し出しつつ、“王道”で勝負する。

 スカーチョのように若いお嬢さんたちと同じアイテムを着て競うのは、どう考えても不利です。それより同じ土俵には乗らないほうが省エネで、しかも勝率が高い。つまりは賢い選択なのです。

 小池さんのテーマカラーはグリーンです。選挙戦の際はずっとお召しになっていましたよね。グリーンといっても、ピーマンのような深い緑ではなく、爽やかなシャーベットグリーン。

 あの色は大人の女性に若々しい印象を与えてくれますし、比較的どなたでも着こなしやすい色だと思います。ちょっと疲れたときでも、表情が明るく見えますしね。

 メイクについても、私自身は厚化粧とは全然、思いませんでした。アイラインもくっきりはっきり、チークもいれて、多少おつくり感が出るくらい盛るのが、大人の女性にはちょうどいい。

 もう1点、小池さんのファッションで参考になるのは、アクセサリーの使い方です。ゴールドやパールのネックレスなど、シンプルなものをヘビロテなさっていました。

 ときどき、アクセサリーも服に合わせて、毎日とっかえひっかえしなくちゃいけないと思い込んでいる女性がいますが、そんなことは決してなくて、お気に入りの、自分に似合う数点を、毎日身につけていれば充分なんです。

 こうしたことを念頭に置いて、テレビでニュースの中の小池百合子さんのファッションに注目してみてください。

 オバさん、万歳!

※女性セブン2016年10月20日号

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