女優の土屋太鳳(21)が10月8日放送のTBS『オールスター感謝祭』の名物コーナー「赤坂5丁目ミニマラソン」で見せた激走に、「女優魂を見た」「武士のようですらある」と絶賛の声が上がっている。
16日から放送開始の連続ドラマ『IQ246~華麗なる事件簿~』の出演者代表として出走した土屋は、ハンデ戦とはいえゲストのリオ五輪・陸上1万メートル金メダリストのモハメド・ファラー(33)や猫ひろし(39)ら芸能人ランナーに交じり、全4周のコースの3周までトップを守る力走を見せたのだ。
とくに視聴者の心を鷲掴みしたのは8位という順位より、苦しそうなのに一切手抜きなしの真剣勝負ぶり。完走直後、酸欠でフラつきながらも向けられたマイクを奪い取った土屋は、「『IQ246』は本気で見ていただきたいです」と“命がけの番宣”をやりきる根性を見せたのである。
日本女子体育大学体育学部に在学中の土屋だが、その“スポ根”のルーツはむしろ小学生時代に入部した「バディ陸上クラブ」にあるようだ。バディは、「〈やればできる経験〉をさせる」の方針の下、世田谷区を中心に関東に7つの「スポーツ幼児園」や小中学生向けスポーツクラブなどを運営する。
幼児園では幼児教育からサッカー、バスケット、スキーなどの大会まで1年を通じて競技会が目白押しで、卒園式で逆上がり、三点倒立、跳び箱6段を成功できなければ卒園できないという筋金入りの“スポ根”スタイルで知られる。
サッカー日本代表の武藤嘉紀(24)は幼児園から中学卒業までバディでサッカーや陸上に取り組んだほか、11日のW杯最終予選オーストラリア戦で代表デビューした丸山祐市(27)もクラブ卒団生だ。土屋を指導した鈴木威・園長(66)は目を細めていう。
「合宿ではJR八王子駅近くの〈ひよどり山(小宮公園)〉で、1周約800メートルのコースを10周くらい走らせたかな。太鳳の2学年上の武藤は『人生で一番きつかったのはひよどり山』というほど苦しんでいましたが、太鳳は根性があってあまり弱音を吐かなかった」
魂のラストスパートはスパルタ教育の賜物だったようだ。
※週刊ポスト2016年10月28日号