10月16日、元CHA-CHAでダンスアーティストの木野正人(47)が地元である静岡県藤枝市の『クリスタル』でライブを行なった。
1986年に少年隊の『STRIPE BLUE』のバックダンサーとしてデビューした木野は、今年デビュー30周年。ライブでは、『STRIPE BLUE』、CHA-CHAのデビュー曲『Beginning』、オリコン2位を獲得した『いわゆるひとつの誤解デス』、アニメ『ミラクルジャイアンツ童夢くん』(日本テレビ系)の主題歌『ボクらの夢によろしく』などを25分間のメドレーで魅せ、アンコールでも『哀愁でいと』『恋=Do!』『ごめんよ涙』『かっこつかないね』などの田原俊彦メドレーを披露。
CHA-CHA時代、58キロだった体重を現在は50キロまで絞り、体脂肪6%とアスリート並みの体型を保つ木野は、当時よりもキレを増したダンスで、約2時間にわたって観客を魅了した。
ライブ中盤のMCでは、8月に解散が発表されたSMAPについて触れた。
元ジャニーズの木野とSMAPの縁は、浅からぬものが有る。木野が所属したCHA-CHAのオーディションは、木村拓哉や中居正広も受けており、草なぎ剛はデビュー直前までCHA-CHAのメンバーに入る予定だった。ジュニア時代、木野の担当はSMAPの元マネージャーであるI女史であり、木野はデビュー前のSMAPが歌っていた『SMAP』という曲の振り付けを担当。木村拓哉がラジオで尊敬する人として木野の名前を挙げたこともある。
SMAPの1月の解散騒動時、I女史についていきジャニーズを離れようとした中居、稲垣吾郎、草なぎ、香取慎吾と、ジャニーズ残留を決めていた木村という4人対1人の構図がクローズアップされた。SMAPのメンバーたちと身近に接してきた木野は、こう話した。
「Iさんに恩を感じる4人の気持ちもわかるし、もともと自分を拾って育ててくれたジャニーズ事務所に感謝して残る木村の心情も理解できる。どちらの考え方も、その通りだと思う」
そして、4人対1人という2つの派閥に分けて、善悪をつけたがる風潮に疑問を呈した。
「人間って、すぐ分類して、どちらが良くて、どちらが悪いか決めたがる。人って、そういう風にできているのかな。たしかにその方がわかりやすいかもしれないけど、そうじゃないと思うんですよ」
SMAP解散まで、あと2か月半を切ったものの、公の場でSMAPのメンバーが揃うのは『SMAP×SMAP』(フジテレビ系)のみ。テレビやライブで5人揃って歌う場面はもちろん、解散撤回を望む声もまだまだ消えていない。ジャニーズ事務所でSMAPと同時代を過ごした木野は「僕らの頃は歌って踊ることしかなかった」と振り返り、実感を込めてこう言った。
「ジャニーズ事務所の歴史は、SMAP以前と以降に分かれる。そのくらい、SMAPの功績は大きい」